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確定拠出年金…会社が掛け金 自分で運用

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運用益は非課税に

 公的年金に上乗せできる年金制度に「確定拠出年金」がある。多くの企業で導入され、自営業者も加入できるが、中身はやや複雑だ。

 勤務先に確定拠出年金が導入された会社員の紀明(のりあき)さんが、知人でファイナンシャルプランナー(FP)の結弦(ゆづる)さんに内容などを聞いた。

■公的年金に上乗せ

 紀明 確定拠出年金って、そもそも何なの?

 結弦 確定拠出年金は、国民年金(基礎年金)や厚生年金などの公的年金に上乗せして、老後の資金作りをするためのものだ。会社が企業年金の一つとして導入する「企業型」と、自営業者などが自分の意思で加入する「個人型」の2種類ある(表)。会社員の紀明さんが利用するのは企業型だよ。

 紀明 会社に任せておけばいいよね。

 結弦 それは違う。会社は毎月、一定額を掛け金として拠出するけど、その掛け金の運用先は、用意された投資信託をはじめとする金融商品の中から加入者の従業員が選ぶんだ。同じ従業員でも、選んだ商品の運用成績次第で、将来受け取る年金額が変わってくる。

 紀明 運用ってことは、損する可能性もあるの?

 結弦 その通り。ただ、用意される金融商品には、元本割れしない保険や預金商品もある。それらを選べば掛け金を減らす心配はないね。

■「NISA」との違い

 紀明 運用なら、今年始まった少額投資非課税制度(NISA(ニーサ)◎)を利用してみたいな。税制面で有利だっていうし。

 結弦 NISAは年金ではないけど、確定拠出年金も同様に税制メリットが大きいよ。比べてみよう。NISAは、年間100万円が5年分で、最大500万円まで、運用で得られる利益が非課税となる。対して、確定拠出年金は、掛け金の積立期間中ずっと、運用益が非課税だ。しかも運用時だけでなく、掛け金の拠出時や、将来年金などで受け取る時にも、税金が優遇されるんだ。

 特に節税効果が高いのが拠出時。掛け金は全額所得控除されるので、その分、所得税や住民税の負担が減る。

 知り合いのFP、山中伸枝さんの試算では、年収500万円の人が、追加で毎月2万円を給与で受け取る場合と、その分を確定拠出年金の掛け金とする場合では、掛け金の方が、所得税・住民税の負担が年3万円も少なくなったよ。社会保険料の負担も合わせれば、その差は6万円以上だ。

◇         ◇         ◇

自営業者には「個人型」

■引き出し60歳から

 紀明 注意点は?

 結弦 一つは、運用したお金が原則60歳まで引き出せない点。また、掛け金には上限が定められているので、有利だからといってお金をどんどんつぎ込むというわけにはいかないよ。

 紀明 僕の兄は自営業者で、妻は専業主婦だ。兄や妻は個人型なら利用できるの?

 結弦 個人型が利用できるのは、自営業者や、勤務先に企業年金制度のない会社員など。君の奥さんは対象外だ。

 紀明 じゃあ、兄には勧めてみるかな。

 結弦 個人型は、国民年金基金連合会が運営主体だけど、利用できる金融機関を自分で探す必要がある。利用には年間数千円の手数料がかかるといった点も教えてあげてね。(田渕英治)

 ◎NISA=Nippon Individual Savings Account

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