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いのちに優しく いまづ医師漢方ブログ

yomiDr.記事アーカイブ

魚の小骨をどうしていますか

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 みなさんは魚の小骨を、どうしていますか。先日、いつもお世話になっているお寿司すし屋さんで、そんな話題になりました。

 隣で美味おいしそうに焼き魚を食べていた常連さんは、「昔は、頭からしっぽまで、すべて無駄にせず、食べたものだけれどねぇ」と言って、お皿を見せてくれました。骨一本のこっていませんでした。

 わたしも、小さな骨はよくんで食べるようにしていますが、キンキやたいの背骨は硬く、いつも残しています。しかし、常連さんは、そんな硬い背骨ばかりか、頭や顎の骨までも、噛み砕いて残さず召し上がっていらっしゃいました。

 「小さい頃、両親から硬い骨もよく噛んで食べるように、教育されました」と常連さん。わたしが特に感心したのは、その歯と顎です。

 硬いものも噛み砕くことができる丈夫な歯は、1日では出来上がりません。長年にわたり歯の手入れをしっかりとしていたのでしょう。顎の力も同じです。何度も噛むには、あごの筋肉がしっかりしている必要があります。毎日の積み重ねがあってこそ、できることだと心から感激しました。食事を大切にする家庭に育った常連さんは、若々しく元気にお見受けしました。

 最近の食材は、食べやすく栄養価に富んだものが多くあります。簡単に食材が手に入らない時代には、ひとつひとつの食材を大切にいただく工夫と心構えが違っていたのでしょう。食材を大切にする気持ちが、子供の教育にもしっかりと根付いていました。

 「8020(ハチマルニイマル)運動」は、1989年より厚生省(当時)と日本歯科医師会が推進している「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。健康維持のために、そして食事を楽しむためには、丈夫な歯と力のある顎が必要です。

歯痛や口内炎になったら

 しかし、もしも歯痛になったら、漢方には立効散(りっこうさん)があります。内服するばかりでなく、立効散をお湯に溶いて口の中をゆすぐと、痛みが消えていきます。同じように、口の中の痛みの原因となる口内炎の治療も、漢方薬が役立ちます。黄連(おうれん)が含まれた漢方薬には、口内炎の痛みを和らげてくれる作用があります。次の表をご覧ください。

歯痛

立効散(りっこうさん)

口内炎

半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)、
黄連湯(おうれんとう)など


 日本は四方を海に囲まれた国です。昔から海産物に恵まれ、皆さんの食卓も、魚介類を使った料理が、楽しい時間を演出してくれていると思います。何歳になっても食事を楽しむために、ぜひ、自分の体の手入れをする習慣を身につけてください。毎日の積み重ねによって、健康で元気な体を手に入れることができます。

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いまづ医師の漢方ブログ_顔120

今津嘉宏(いまづ よしひろ)

芝大門いまづクリニック(東京都港区)院長

藤田保健衛生大学医学部卒業後に慶應義塾大学医学部外科学教室に入局。国立霞ヶ浦病院外科、東京都済生会中央病院外科、慶應義塾大学医学部漢方医学センター等を経て現職。

日本がん治療認定機構認定医・暫定教育医、日本外科学会専門医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

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4件 のコメント

8020運動、落第生二人

めざめたじいさん

 夫婦で毎週歯医者通いをしている。パン屋に行っても「固くないパン」を探す。 ホテルの朝食、洋食にすると、パンは柔らかいのと固いのがでる。これまで...

 夫婦で毎週歯医者通いをしている。パン屋に行っても「固くないパン」を探す。

 ホテルの朝食、洋食にすると、パンは柔らかいのと固いのがでる。これまでは固いフランスパンに手が伸びたが、最近はフランスパンは敬遠する。美味しいのに・・・。

 子どもにサカナ嫌いが多い、理由は肉と違って骨があるから・・と聞く。親もいけない、サカナを出して残されたら困ると、肉ばかりを選ぶ。

 動物蛋白をとるのに、肉ばかりでは・・・と、サカナも食べるが切り身が多くなる。先日千葉の海に近い友からアジの干物を頂いた。早速焼いて頂くがいかんせん骨が邪魔で、小骨まで口に残る。最近は小骨が口に残らないシラスを、新タマネギをスライスしその上に載せ、酢をかけて頂いています。

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薬剤とサプリメント 精製  食べ合わせ

元放射線科医 寺田次郎 六甲学院56期

外来で、色々な症状を訴えられると、とりあえずの頓用薬を出したうえで、出来るだけ薬剤を増やす前に原因を探ってもらいます。複数の病院で、ばらばらに薬...

外来で、色々な症状を訴えられると、とりあえずの頓用薬を出したうえで、出来るだけ薬剤を増やす前に原因を探ってもらいます。
複数の病院で、ばらばらに薬を貰っていることによる、薬剤重複や相互作用は最近多くの患者さんに浸透しているのではないかと思います。

最近はサプリメントを飲まれている方も多いですね。
僕も怪我の時は摂取してました。
しかし、なんか山ほど薬剤を飲んでいるうえに、サプリメントも山ほど摂っている患者さんを診ると違和感を覚えます。

純度の高い単一成分やせいぜい数種類の成分というのは、極論西洋医学の薬剤のようなものです。
それよりは、むしろ日々の食事で摂取・・・するのが難しいからサプリメントがあるのですが、なかなか難しいですね。

一部の薬剤や疾患は、特定の食事の禁止もありましたね。
僕ももうほとんど覚えていませんが、納豆やグレープフルーツなんかが有名だったとは思います。
昔から「食べ合わせの悪いもの」なんてのもあるわけで、一緒に食べてはいけないものもありますね。

個人的には、僕の大嫌いな玉ねぎは、バイアスピリンやその他の抗凝固薬、抗血栓症と一緒に摂取してはいけないのではないかと思います。
血液をサラサラにするっていうことは、そういった薬剤と相似であり、相互作用は疑われますからね。
その辺は犬や猫に食べさせてはいけないこととも関係があるかもしれません。

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圧力釜の力不足で

めざめたじいさん

都心から50キロ、幼い頃魚は貴重な蛋白源でした。週1回自転車の荷台に箱をつけ、魚売りが来ました。買えるのはせいぜい赤目の鰯、目刺し、貝の佃煮、イ...

都心から50キロ、幼い頃魚は貴重な蛋白源でした。週1回自転車の荷台に箱をつけ、魚売りが来ました。買えるのはせいぜい赤目の鰯、目刺し、貝の佃煮、イカを買ってもらうと嬉しかったものです。
鰯は小骨があり食べにくいのですが、我が家には圧力鍋がありました。それを使うと骨まで柔らかくなりました。缶詰の骨のようには行きませんでしたがほとんど残さず食べました。
困ったことに鍋のパッキングが手に入らなくなり、ひび割れしたパッキングを使いましたので蒸気が漏れ母は苦労していました。いつもなら勢いよく蒸気が中央から吹き上がるのですが、ついにただの鍋と同じになってしまいました。
それが原因かどうか分かりませんが、子どもの頃から歯が悪く医者通いが続きました。
80になりますが健在の歯は20に遠く及ばす1桁台。今以て苦労しています。

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