文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

歌手 前川清さん

一病息災

[歌手 前川清さん]股関節症(2)痛み治まり音楽の道へ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 右足の付け根の痛みは、小学校の高学年になると一時治まった。スポーツが好きで、中学と高校では野球部に所属。長身だったので投手だった。

 「でも、右足の方が細くて弱い。やはり本物の投手になるには、きつかった」

 勉強がいやになり、親に内緒で高校を中退した。弁当を作ってくれる母に申し訳なくて、しばらくは山で食べていた。しかし、何日かして両親に知られてしまった。「おやじの寂しそうな顔が今も忘れられない」

 両親が仕事の都合で長崎を出ることになったが、一人残った。食べていくためにと思い立ったのが、音楽の道だった。地元佐世保の米軍基地から流れてくるジャズやエレキギターに、若い血が騒いだ。

 ギターに挑戦したものの、弦を押さえる手の指先が痛くてあきらめた。楽器がだめで、行き着いたのが歌い手。佐世保の夜の街で歌手のアルバイトを始めた。報酬は、カレーライスの食べ放題で十分だった。

 その頃、長崎で音楽に興味を持っている人たちのあこがれだったのが「内山田洋とクール・ファイブ」。正式な歌い手がいなかったので、頭角を現してきた、まだ20歳前の若い歌手が誘われた。

 「初めは楽器持ちのバンドボーイ。時たま歌うチャンスが与えられると、うれしかった。あの頃は、足の痛みも不思議となかった」

◇         ◇         ◇

 歌手 前川清(まえかわきよし)さん 65

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

sokusai_117

 
 

一病息災の一覧を見る

歌手 前川清さん

最新記事