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新小学生 ランドセルや学用品の収納
親の目が届く場所に
小学校入学を控え、ランドセルや学用品を置く「子どもスペース」をどこにどう作るか悩む親は多い。
子ども部屋を設けない家庭も多く、専門家は、「親の目の行き届く所に」と提案している。
今春、長女が小学生になる東京都練馬区の母親(45)は、自宅2階に子ども部屋を作るかどうか迷っている。「部屋を与えても、子どもがそこで学用品などの管理をするとは思えない。悩みます」と言う。
子どもスペースを作るため、古くから活用されてきたのが学習机だ。「イトーキ」(大阪市)によると、最近は部屋のレイアウトに合わせられるよう、机、書棚、ワゴン、蛍光灯が自由に動かせる「スタイル可変デスク」が人気だ。
机の正面に書棚を付けて、古くからある学習机風にしたり、書棚を机の横に付けたり。好みや間取りに合わせて形を変えられる点が受けている。6万~10万円が売れ筋で、木目調やピンク、ブルーのほか、今年は淡い紫や黒色が人気という。
「学習机を置くだけで子どもスペースが作れ、子どもの自立心を高められる。学用品の収納に向く設計なので使い勝手もよく、自分の学用品などを整理する第一歩につながる」と同社の折戸利樹さん。
学習机の利点は多いが、入学時に購入する家庭は減少傾向だ。同社の調査では2005年に71・2%いたが、10年は56・6%だった。
「入学後しばらくは、リビングルームなど親の近くで翌日の準備をする子がほとんどです。まずは、親の目が届きやすい場所に仮設の子どもスペースを作ってみては」と提案するのは、個人宅などで整理収納の助言を行っている吉川圭子さん。小学生3人を育てる母親でもある。
吉川さんが薦めるのは、A4サイズが入るファイルボックスの利用。教科書やノート類を入れてリビングに置いておけば、翌日の時間割を合わせる際、親子で簡単にできる。「1年生のうちは教科書も少ない。ファイルボックスが二つもあれば十分です」と話す。
ランドセル置き場も欲しいという人には、2~3段のカラーボックスをリビング付近に置く手がある。中板を調整でき、幅広のものを選ぶ。下の段にランドセルを、上の段に教科書などの学用品を入れると収まりがよい。ポケットティッシュやハンカチを備えておいても便利だ。
子どもスペースを上手に管理するコツは?
「子ども任せにせず、最初のうちは必ず親が学用品の片づけ方や時間割の合わせ方、プリントの置き方などを丁寧に何度も教えてやることが大事」と吉川さんは話す。子どもが足を運びやすい場所を選び、何をどこにしまうか一目で分かるようにしておくのがポイント。「入れるだけ」など、簡単な動作で収納できるよう工夫するといい。
成長に合わせて、子ども部屋を設けたり、収納家具を増やしたりするとよさそうだ。
「子どもスペース」を作る際のポイント
・親の目が行き届きやすいリビング付近に設置すると便利。入学当初は、親が一緒になって学用品を片づけたり、翌日の授業の準備をしたりすることがほとんど
・学用品やランドセルを置く場所以外に、保護者向けのプリントを入れる専用トレーを作るとよい。紛失防止にもなる
・学年が上がるにつれ、持ち物は増える。成長に合わせ、子どもスペースの設置場所や収納家具は見直す
・子どもスペースが片づかない場合、子どものせいにしない。使いづらい原因を考え、場所や収納方法を見直す
(吉川さんの話を基に作成)
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