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待合室…動き出した「待合室から医療を変えよう」プロジェクト

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 ただ待たされるだけの場から、医師や患者、住民、そして様々な情報が交差する場へ。千葉市のクリニック院長、河内文雄さんらが中心となって進めているのが、「待合室プロジェクト」です。

 発端は、一念発起して参加した東京大学公共政策大学院の医療政策実践コミュニティー(H―PAC)でのプロジェクトチームでした。2013年3月に研究報告を発表し、修了した後も受講生ら有志で活動を続けています。

 河内さんを突き動かしているエネルギーのもとは、医療崩壊への危機感、なかでも救急医療の問題だといいます。

 病院勤務医の疲弊の問題が指摘されています。ただでさえ激務なところに、病院の救急外来を受診する患者の中には、受診の必要がなかったり、かかりつけの診療所にかかったりしていれば済むケースが、かなりの割合で含まれるとされています。重症患者の受け入れに支障が生じるようなことになれば、ますます問題です。

 救急医療と待合室の取り合わせは一見不思議な感じもしますが、両者をつなぐキーワードが「医療情報」や「患者教育」です。日ごろから、待合室を医療情報の発信場所として活用することで、患者教育を普及させ、不要不急の救急受診を減らすことにつなげられるのではないか、というものです。

 もちろん、待合室に期待される可能性はそれだけではありません。地域の住民が集うコミュニティースペースとして活用してはどうか、といったアイデアなども出されています。これまで、マイナス面のイメージが強く、見向きもされてこなかったからなおさら、「待合室には医療資源としての無限の可能性がある」(河内さん)と言えそうです。(田村良彦)

 「待合室プロジェクト」では、「縁側なび(http://engawanavi.wordpress.com/)」というサイトを開いている縁側愛好家の吉池夏実さんとコラボして、2014年1月18日から2月1日まで、稲毛サティクリニック(千葉市稲毛区)で、待合室で縁側の癒やしを楽しむ「縁側写真展」を開きます。


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