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元テレビキャスター 丸岡いずみさん

一病息災

[元テレビキャスター 丸岡いずみさん]うつ病(1)被災地での取材 頭皮に発疹

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 テレビから一昨年の夏、突然消えた。眠れず、食べられず、の体調不良が1週間も続いていた。「このまま東京にいたら、死んでしまうかもしれない」とまで思い詰め、徳島県の実家に帰っていた。

 北海道の地方局のアナウンサーから、29歳で日本テレビの中途採用試験に合格した。初めは報道局の社会部記者も経験した。人気番組での司会者との掛け合いが評判となり、その容姿と当時の年齢から「奇跡の38歳」と言われた。2010年から夕方のニュース番組の看板キャスターを務めていた。

 「東京のキー局での仕事は、高速道路をノンストップ、ハイスピードで爆走している感じでした」。雑誌カメラマンの追っかけや隠し撮りにも、神経を使っていた。

 運命の年となる11年は、格別に忙しかった。2月のニュージーランド大地震では、翌日には現地入りした。帰国して間もなく、東日本大震災が起きた。帰宅難民で大混乱の東京都内の取材が終わると、翌朝、被災地に向かった。

 津波に傷つけられた数多くの遺体と、がれきの山。「あまりにも悲惨で、私のすべての感情が一瞬にして凍りついた気がした」

 1回目の現地取材は約2週間だった。その間に頭皮に発疹ができ、どんどん広がっていった。これこそ、あの病気の前兆だった。

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