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[研ナオコさん]バッグ作ってリラックス

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「次は冬らしい色合いのバッグを作ってみたい。バッグのアイデアが次々と浮かんできます」と研さん(東京都内で)=三浦邦彦撮影

 張りのある紙製のクラフトテープを縦横に組み合わせ、黙々とかごバッグを編んでいく。A4サイズの資料が入る大きさなら3時間ほどで作ってしまう。自宅のダイニングテーブルが作業場だ。

 「手を動かし始めると、とにかく夢中になっちゃう。どんな色の組み合わせがいいかな、どんなデザインにしようかなと、あれこれ悩むのが楽しい」

 クラフトテープを使ったかごバッグ作りに「はまった」のは今年2月。義姉の家で初めて目にし、かわいい形に魅了された。丈夫で軽くて、使い勝手もいい――。そう聞いて、その場ですぐに作り方を教わった。

 我流で、バッグの形や持ち手の長さなどを工夫しながら、これまでに数十個は作っただろうか。「持って歩くと、『わぁ、どこで買ったの?』と驚かれ、差し上げれば喜んでもらえる。とにかく、作りがいがあります」

 かごバッグにとどまらず、散らかりがちなDVDやアクセサリーのほか、飲料などを収納するかごも作り、自宅で愛用する。「おかげで部屋が片づきました」

 手先が器用で、小学校のころから編み物をしたり、ミシンで洋服を作ったりする少女だった。音楽好きの家族の影響で、歌謡曲を歌うのも大好き。17歳で歌手デビューを果たしたが、すぐには売れず、夜のキャバレーやスナックを回る生活が続いた。

 ヒット曲に恵まれてからは、テレビコマーシャルやバラエティー番組などに出演、お茶の間の人気者となった。

 「映画も舞台も、とにかく声がかかった仕事は何でもやった。おかげで、お客さんに『伝える力』が養われ、ステージ上から心に届く歌い方が出来るようになったと思う」

 今は、年間50~60回にも及ぶコンサートに力を入れる。しかし、ステージ上は精神的にも肉体的にも過酷で、終了後は立っていられないほど消耗するという。毎回、必死に踏ん張るが、実はいまだに心から満足できた経験はないと打ち明ける。「満足してしまったら次への課題が見えてこない。もっといいステージにしたいと、常に悩んでいます」。大ベテランと言われる今も、貪欲に成長を求める日々だ。

 地方公演の際、クラフトテープを持って行くことがある。空き時間を見つけては、ホテルなどで制作に没頭する。「無心で手を動かしていると心が安らぐ。仕事の合間の大事なリラックスタイムです」

 来年1月には、東京ドームで開かれる「東京国際キルトフェスティバル」に自作バッグを出展し、手作りの面白さなどを舞台上で語る予定だ。

 取材の最後に年齢を確認すると、隣のマネジャーに「私いくつ?」と聞き、こう言った。「自分の年齢なんて考えたことないんです。年なんて気にしていたら何も出来ない。やりたいことをやりたい時にやる。ずっとそうして生きていきたいですね」(板東玲子)

 けん・なおこ 歌手。1953年、静岡県出身。71年にデビュー。「愚図(ぐず)」「あばよ」「かもめはかもめ」など、ヒット曲多数。バラエティー番組などにも多く出演し、人気を集める。現在、歌手で長女のひとみさんと共に全国ツアー中。来年1月には神奈川県綾瀬市で開催予定。

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