わたしの医見
医療・健康・介護のコラム
自宅で穏やかに
山口市 看護師 48
先月に73歳で亡くなった母は、30年前に心臓の手術を受けて以来、すばらしい医師に診てもらっていた。1年前に突然、貧血になり、別の病院に入院。この9月に動けなくなって、再入院した。
主治医は、大腸の検査をしたいと言ったが、下剤を飲める状態ではないので断った。主治医は「原因がわからないから治療のしようがない。死ぬしかない」と口走った。10月に入ると主治医は「輸血で対症療法をしてきたが、お母さんが骨髄検査を拒否されるので、原因がわからない。輸血を続けるのは、医療費の無駄遣い」と言った。一晩考えた末、母の希望通り、自宅で
退院した母はうれしそうで、翌日、風呂にも入り、食事も口にできた。そして1週間後、静かに息を引き取った。病院では見せなかった、穏やかな顔をしていた。
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