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黄色いリンゴ、増えてます 品種多彩「皮ごと食べて」

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「黄色いリンゴも甘みがあっておいしい」と神崎さん(東京都内の東急ストアで)

 リンゴのおいしい季節。ここ数年、黄色いリンゴが徐々に増えてきている。リンゴの消費が低迷する中、皮をむけない人向けに丸かじりに適した皮の薄い品種も登場し、スーパーの店頭では「皮ごと食べよう」と呼びかけている。

 黄色いリンゴと言えば「王林」が知られているが、最近はこれに加えて「トキ」や「シナノゴールド」などの品種も店先で見かける機会が増えた。東急ストアで仕入れを担当する神崎優さんは、「黄色いと酸っぱいと思われがちですが、甘くておいしい。赤だけでなく黄色もあると売り場の見た目もカラフルになっていい」と話す。1個150円前後で売っている。

 トキは「ふじ」と王林をかけ合わせた青森県の民間育成品種。甘みが強く、みずみずしく食感がいい。農林水産省の統計では、2006年産はトキの栽培面積は約15ヘクタールだったが、11年には約325ヘクタールに急増。今年は青森県だけで300ヘクタールを超えている。

 シナノゴールドは、長野県で育種された品種で、酸味と甘みのバランスがとれている。長野県以外にも生産が広がり、栽培面積も増えてきた。トキとシナノゴールドは出盛りを過ぎ、これからの時期は王林が中心になる。

 黄色いリンゴが増えているのは、産地の事情によるところが大きい。葉を摘んで日光を当てるなど手間のかかる赤いリンゴに比べ、黄色の方が手間が少なくて済む。生産者の高齢化が進む中、青森県などでは黄色いリンゴの生産を増やし、高齢者でも栽培を続けられるようにしている。

 青森県では他にも、黄色いリンゴで「星の金貨」という皮が薄く丸かじりに適した品種も開発。晩生種で、少量だが年明けにかけて販売される。

 リンゴの消費は低迷しており、総務省の家計調査によると、2人以上の世帯のリンゴの購入数量は12年は10・7キロで、10年の12・4キロから1割減少した。最近は皮をむくのが面倒というより、「皮をむけない」「家に包丁がない」という人もいる。

 神崎さんは「皮ごと食べれば食物繊維も余さずとれます。若い女性に流行している、果物や野菜をすりつぶした飲み物『スムージー』にして飲むのもいいですね」と話している。

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