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いのちに優しく いまづ医師漢方ブログ

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自分の健康を知る方法(4)天気で変わる、体の調子

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 台風が近づいています。住まいの点検はおすみですか。危機管理としては、家族との連絡方法など、いくつか確認しておく必要があると思います。

 昔から、雨の日の前になると古傷が痛む人がいらっしゃいます。お年寄りからは「神経痛が悪くなる」と言われることもあります。これはどうしてでしょうか。

 天気と健康の関係については、いろいろな学説があります。昔、「気圧と急性虫垂炎は、関係がある」という論文をみたことがあります。これによると低気圧になると免疫系に影響を与えるために急性虫垂炎が起こりやすくなるそうです。そこでわたしは自分が手術をした数百人のデータを手術日の前日と当日の天気と照らし合わせてみましたが、気圧との関係を見つけることはできませんでした。

 しかし、私のクリニックへお見えになる患者さんたちを診せていただいていると、やはり天気と体の調子は何か関係がありそうです。

 例えば、気圧が下がる時期になると頭痛がする人。雨の日前後は、月経痛が重くなる人。体のむくみがひどくなるのが、決まって気候の不安定な時の人、などです。

 漢方医学では、この気圧による変化を「水毒(すいどく)」と考えます。天気によって体調が変化する人は、体がむくみやすかったり、めまいや頭痛などの症状を訴える人が多くいらっしゃいます。また、関節の痛みや体の不調が天候に左右されるなど、天気によって体の調子が変わりやすい場合、「水毒」への配慮が必要となります。


漢方医学

水(すい)

水毒

説明

 生命活動をおこなうエネルギーのひとつ

 体を巡るもので目にみえるもの(透明の液体)

  • 「水」の不足

  • 「水」の産生低下

  • 「水」の消費亢進(こうしん)

  • 「水」の巡りが悪い



 「水毒」によく用いられる漢方薬は、五苓散(ごれいさん)です。五苓散には、水のバランスに作用するアクアポリンを阻害して水の移動を抑えることにより、「水」の巡りを改善する作用があることがわかっています。

 天気によって体調が崩れる人は、「水」に気をつけて、体調管理をされるとよいでしょう。また、「水毒」をさらに悪化させる原因として、「寒さ」が関係することがあります。とくにこの時期は、体を冷やさないように注意してください。

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いまづ医師の漢方ブログ_顔120

今津嘉宏(いまづ よしひろ)

芝大門いまづクリニック(東京都港区)院長

藤田保健衛生大学医学部卒業後に慶應義塾大学医学部外科学教室に入局。国立霞ヶ浦病院外科、東京都済生会中央病院外科、慶應義塾大学医学部漢方医学センター等を経て現職。

日本がん治療認定機構認定医・暫定教育医、日本外科学会専門医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

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1件 のコメント

気圧と急性虫垂炎

A&F

「気圧と急性虫垂炎は、関係がある」に関し、低気圧になると急性虫垂炎が増えると記しておられますが、安保・福田理論で有名な福田医師は、「高気圧」で急...

「気圧と急性虫垂炎は、関係がある」に関し、低気圧になると急性虫垂炎が増えると記しておられますが、安保・福田理論で有名な福田医師は、「高気圧」で急性虫垂炎が増えると述べています。
高気圧に伴い交感神経が亢進し、これにより顆粒球が増加、それに伴う活性酸素の発生により炎症症状が多発するというのが、理論的機序だそうです。

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