文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

宋美玄のママライフ実況中継

コラム

児童精神科医に聞いたイヤイヤ期対処法

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック
動物を並べて保育園ごっこをする娘です

 大きな台風が来てから急に寒くなり、娘は早速、鼻水をたらし始めました。すぐに中耳炎になるので、なるべくこまめに鼻水を機械(あまりに中耳炎を繰り返すので耳鼻科の先生のすすめで購入しました)で吸引しているのですが、中耳炎シーズンにおびえています。保育園で進級してから話せる言葉が急に増え、歯磨きの仕上げ磨きも嫌がらなくなりました(保育園で昼食後にやってくれているのです)。最近は、ぬいぐるみを並べて寝かせてタオルをかけたり水を飲ませたりして保育園ごっこをするのが流行です。

 成長著しい娘ですが、本格的にイヤイヤ期に入って来ました。イヤイヤ期というと、「食事や着替えなどを嫌がる」「泣く」「寝ない」のような行動が一般的に言われているようです。しかし、うちの娘はさらにそれだけではすまないので、すぐにへとへとになり、児童精神科の先生に相談してみました。過去の「親になるための教育って?」という記事でもお世話になった「児童精神科医が教える子どものこころQ&A70」(遠見書房)、「『おとなしすぎる子』に不安になったときの子育て」(PHP研究所)の著者で「きょう こころのクリニック」院長、姜昌勲(きょう・まさのり)先生です。

食べ物を床に投げつけた!

 うちの娘は1歳9か月現在、正常発達、正常発育で、保育園では活発なだけでなく、とてもお利口にしているようです。家ではのびのび育てる方針であることもあり、お行儀は良いとは言えませんが、いろんなものに興味を持ち、愛嬌あいきょうがあってとても可愛かわいいです。

 ところが、最近になって着替えやおむつ替え、お風呂、食事を嫌がるようになり、特に食事は今までより偏食になり、食べたくないものを床に投げ落としたりするようになりました。器とスプーンを手に持って「あーん」と食べさせようとした時に、娘が器の中の食べ物を手でつかんで床に投げつけた時にはイライラが頂点に達しました。その他にも親の箸を使いたがって、うまく使えずかんしゃくを起こしたり、食べにくそうにしているのでスプーンですくってあげたのが気に入らずにかんしゃくを起こしたりと、とにかく食事が戦争です。

 姜先生によれば、これは典型的な正常発達なのだそうです。自我が芽生えて自己主張することはとても良いことだそうです。まだまだ自我・自己主張と他者の要求の折り合いをつけるのが難しいので、自分でやりたいけど、やればやったで不安が高まり、自分でもどうしていいか分からなくなって、かんしゃくを起こすのだそうです。自我が芽生えて自分でやりたいけど、まだまだお母さんと離れるのが不安だという状態です。

 対応としては、かんしゃくを起こした時はあまり相手にしない、母親だけに自己主張の矛先が向くとつらいので父親にも登場してもらう、完璧な育児を目指さない、などのポイントを教えていただきました。

 食べ物で遊んだら、一度警告し、それでもだめなら食事は強制終了することにしたら、ストレスが減りました。イライラして怒ってしまって自分を責めてしまう母親も多いみたいですが、「穏やかな子育て」なんていうのは無理なので、自分を責めずにいくことが大事だそうです。子供が愛くるしい時と憎たらしい時があるのと同じで、親も優しい時と怖い時があって当たり前。子供がいろんな自分、いろんなママ(パパ)を同じ人間だと認識していくようになるのが課題だそうです。

とても安心しました

 お話を伺ってなるほどと思いました。まず、イヤイヤ期を「典型的な正常発達」と言っていただけると、育て方が悪いとか愛情不足じゃなくて、「そういう時期なんだ」ととても安心しました。そして、穏やかで怒らない母親になりたい、そういう母親が理想だと思っていたのですが、いつも「可愛すぎる!」とチュッチュしてばかりでなく、怒ったりするのも必要なんだと分かって、さらに気が楽になりました。たくさんの親がイヤイヤ期を「戦争」に例えますが、それが「普通」でいいということなんですね。

 それにしても、平均よりもうちの子はイヤイヤ期の出方が強いようで、ちょっとショックです。姜先生には、遺伝的なものや個性で私に似たのかも知れないと言われました…。私似というか末の妹を思わせるイヤイヤぶりで、ちょっと先が思いやられますが、愛情だけは自信があるので他の人を巻き込みつつマイペースで行こうと思います。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

son_n_400

宋 美玄(そん・みひょん)

産婦人科医、医学博士。

1976年、神戸市生まれ。川崎医科大学講師、ロンドン大学病院留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。主な著書に「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)など。詳しくはこちら

このブログが本になりました。「内診台から覗いた高齢出産の真実」(中央公論新社、税別740円)。

宋美玄のママライフ実況中継の一覧を見る

1件 のコメント

コメントを書く

小児の反復性中耳炎

hatch

十全大補湯で発症が減るといった文献があります。うちの子にはわりと合っていました。とはいえ、もうすぐ2歳ですから自然とかからなくなるかもしれません...

十全大補湯で発症が減るといった文献があります。
うちの子にはわりと合っていました。

とはいえ、もうすぐ2歳ですから自然とかからなくなるかもしれませんね。

つづきを読む

違反報告

すべてのコメントを読む

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、ヨミウリ・オンライン(YOL)、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事