専門家に聞きたい!終末期と緩和ケアの本当の話
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死ぬ時に後悔しない生き方とは…
皆さん、こんにちは。大津秀一と申します。今日からここで連載することになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
最初に私のことについて少し書いてみたいと思います。
私の名前は知らなくても、「死ぬときに後悔すること25」という本のことは皆さんご存じかもしれません。2009年に出版し、25万部のベストセラーになった本です。最近新潮文庫から文庫版が発売されました。
出版するや否や、25項目はあっという間にインターネットに拡散し、たくさんの方がそれをもとに自分がそれに当てはまるか否かを点検していらっしゃいました。私はそれをみて、当たり前ですが、誰でも悔いのない良い人生を送りたいのだということを改めて感じるとともに、「死」ということを一人ひとりが考える時代になっていることを強く認識したのです。
このことをきっかけに、終末期医療や緩和ケアのことを色々なところで話し、書く機会を頂いています。当連載でも、皆さんが興味はあるけれども、なかなか聞く人がいない、というそれらの本当の話をつづっていきたいと思います。ただ確かに、その任が自分に適しているかもしれない、そう思いもします。その理由をお伝えします。
今、私は大学病院で働いていますが、一般の病院のほか、ホスピスでも働いておりました。元々は内科医でしたが、今は患者さんの苦痛を和らげ、その方が良い時間を過ごせるように支援する仕事である緩和医療医として働いています。
一方で在宅医として2年間常勤医として働いておりましたし、高齢者の入居施設にも往診に行っておりましたから、単にがんの患者さんだけではなくて、認知症や老衰の終末期の患者さんもたくさん拝見して来ました。そして1000人以上を、病院で、在宅で、ホスピスで
この医療の様々なステージで常勤医として勤務し、がんの患者さんばかりではなく高齢の方の医療にも濃厚に携わり、そして緩和医療が専門であるという医師はほとんどいないと思いますので、特有の視点から皆さんに様々なことをお伝えできるのではないかと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
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