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ボンジュール!パリからの健康便り

コラム

電子たばこの使用規制を検討

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 フランスで電子たばこが普及し始めて、これで喫煙者が減少するだろうと期待されたのもつかの間、5月の世界禁煙デーに、フランスのマリソル・トゥーレーヌ保健相が、電子たばこにも発がん性物質が含まれていることやニコチンの量が多いことなどを挙げ、使用規制を検討すると発表した。未成年への販売禁止や公共の場での吸引の禁止、またメディアでの広告も制限するなど、かなり厳しい内容になりそうだ。

 電子たばこは、たばこの代替製品で、アトマイザー(小さな噴霧器のようなもの)の中の液体を電池で温め、蒸気を吸い込む仕組み。液体はニコチンが含まれるものと含まれないものもあり、香料はマルボロ、ミント、コーヒー、フルーツ、チョコレート、バニラなどが使われている。

 フランスの電子たばこ使用者は約50万人とも言われる。10月7日のヨーロッパ議会で検討される電子たばこの制限について、電子たばこ使用者団体が動き出した。「電子たばこ使用者の増加に伴い、喫煙者の数は少なくとも8%は減少しているし、有害物質はたばこより電子たばこのほうが、はるかに少ない量だ」と主張している。また、電子たばこの利用を厳しく規制すれば、普通のたばこに逆戻りする人が増える可能性もある。

 それにしても痛感するのは、完全に禁煙することの難しさだ。友人は、禁煙のため、肌に貼るタイプのニコチンパッチを利用していたこともあるが、たばこを吸うという行為はしなくても、ニコチンを吸収しているのである。少しずつニコチンの量を減らしていくというのだが、結局、彼女は途中で断念して、再びたばこを吸い出した。次は、ニコチンを含むガムのようなものに挑戦した。食事のあと、すぐに取り出してクチャクチャとかみ始める。これもすぐ断念。

 どうもフランス人には禁煙はなかなか厳しい現実のようである。今では公共の場での喫煙は禁止されているので、喫煙するのもひと苦労だ。いつだったか、三つ星レストランでのこと。隣の席の女性が、ふといなくなった。戻ってくると今度は男性がふらりと外へ出て行く。しまいには、ナプキンをテーブルの上に置いて2人でいなくなってしまった。帰ったのかと思っていたら、給仕の男性がきれいにナプキンをたたみ直している。2人は何くわぬ顔でテーブルに戻り食事を続けた。そう、頻繁に席をはずしていたのは、外でたばこを吸うためだったのだ。せっかくのおいしい料理はすっかり冷めて、なんだか料理にもシェフにも気の毒な気がした。

 

■ 今週の一句

帰りたく ないと困らす 秋夕焼

撮影:n.m

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ボンジュール!パリからの健康便り_古田深雪_顔120px

古田深雪(ふるた みゆき)

1992年渡仏。
1997年より医療通訳として病院勤務。

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2件 のコメント

アメリカでも増えている電子タバコ

むろ

最近、アメリカでもよく電子タバコだけを販売する電子タバコ屋が増えていますが、結局ニコチンを使っている以上禁煙にはつながらない気がします。内容物の...

最近、アメリカでもよく電子タバコだけを販売する電子タバコ屋が増えていますが、結局ニコチンを使っている以上禁煙にはつながらない気がします。内容物の入れ替えや維持費の面では通常のタバコよりはるかに高価です、街中で実際吸っている人をあまり見かけないのは途中で諦める人が多いからではないでしょうか。いずれにせよタバコを徐々にやめることは相当の努力が必要でありやはりさっぱりやめるしか一番の道はないのではないでしょうか。

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禁煙

AmanoJack

しかし、貧困で喫煙を阻害され、元喫煙者になるとは思わなかった。

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