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ダイエットのウソ? ホント?

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リバウンドはなぜ起こるのか

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 大手小町では、110キロから55キロ減のダイエットに成功した、アユミさんの体験記『アユミのダイエットメモリー』が連載中です。ヨミドクターでは、アユミさんの体験談に連動して、肥満研究の権威でもある医学博士・宮崎滋さんにダイエットについてアドバイスをしていただきます。

 アユミさんは110キロから55キロにやせたあと、50キロから70キロの間でリバウンドを繰り返します。なぜ、体重が安定しないのでしょう?

 「人間のからだは急激にやせると、元の状態に戻そうとするメカニズムが働きます。その結果、リバウンドしてダイエット前より太ってしまう人もいます。ダイエットは体重を落とすより、キープする方が難しいんです。“本当にやせた”といえるのは、体重をキープできるかどうかです」

 宮崎さんによると、急に体重が減ると脂肪組織が“生命の危機”を感じ、脳に食欲を刺激するシグナルを送るのだそうです。このシグナルはレプチンというホルモンが出しています。レプチンは脂肪組織から分泌され、脂肪が足りなくなると、「脂肪が減りましたよ、至急補充してください」と脳に伝えるそうです。

 人間のからだは、こうした生きていく上で重要な機能を維持する働きがあり、この危機管理システムをホメオスタシス(恒常性)といいます。からだがバランスを失いかけると、この危機管理システムが作動するわけです。そして、本能の訴えに逆らえず、ドカ食いに走ることも少なくありません。

 どんなにがんばってやせても、危険回避の本能がある限り、リバウンドは避けられないのでしょうか?

 「脳が危険を感じないように、ゆっくりやせればいいんです。ダイエットは“食べない”ことではないんです。摂取カロリーを減らすために、食べないでいると、必ずリバウンドします。朝ごはんを抜くとか、夕飯を食べないとか、食事自体を制限するのはやめた方がいいですね。1日2食の方が、3食より太るんですよ」


1日2食の方が太る!

 「1日2食にすると、一見、消費カロリーは減るように思えます。確かに最初のうちは減りますが、1回に食べる量が徐々に増えていき、結局2食で3食分のカロリーを摂取するようになります。1日の総摂取カロリーを3回に分けて摂取し、その都度消費した方が効率もいいし、小分けにして食べた方がインスリンの分泌が抑えられて、食べたカロリーが脂肪になりにくい。2食でたくさん食べ過ぎたら、余分なカロリーが消費されれずに、結局、太ってしまうんですよ」

 食事の回数を減らすより、1回に食べる量・質を調節する方が、効果があります。例えば、昼食の天ぷらそばを、かけそばや山菜そばに替えれば、マイナス200キロカロリー。夕飯のビールを1杯控えれば、さらにマイナス150キロカロリー……。毎日食べていたおやつを1日おきにするだけでも、積み重ねれば大きなカロリーダウンになります。自分の食生活を見直して、削りやすいものから減らしていくと、無理のないダイエットができます。少しのがまんで効果を感じれば、モチベーションもあがります。極端な減食より、毎日少しずつのがまんから始めてはどうでしょう。

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ダイエットのウソ? ホント?_profile写真_宮崎滋

宮崎滋(みやざき・しげる)
公益財団法人結核予防会・新山手病院生活習慣病センター長。1971年、東京医科歯科大学医学部卒業。医学博士。糖尿病、肥満症、メタボリックシンドロームの治療に従事。東京医科歯科大学医学部臨床教授、東京逓信病院外来統括部長・内科部長・副院長を経て2012年より現職。日本内科学会、糖尿病学会認定医・指導医、日本肥満学会副理事長・評議員などを務める。著書に『最新版 本気で治したい人のメタボリックシンドローム 』(学研/1200円・税別)、『健康診断で中性脂肪値が高めの人が読む本』(幻冬舎/1200円・税別)など

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