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介護・シニア

疲労に勝つ(2)悪玉酸素の増加 脳に影響

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赤い部分が、萎縮した前頭前野。疲労は脳にここまでの影響を与える

 物質を酸化させる能力が高い<悪玉酸素>が体内で増えすぎることが、疲労の一因と考えられています。

 私たちは呼吸で酸素を取り込み、体内でエネルギーを作っています。酸素の一部はその過程で悪玉酸素に変化し、通常は体の機能で処理されるのですが、激しい運動や徹夜作業などをすると、処理しきれないほど増えてしまいます。

 余った悪玉酸素は生命の維持に必要なたんぱく質など体の組織を酸化、つまりさびつかせてしまいます。そのために正常な体の働きが損なわれて、私たちは「疲れた」と感じるのです。

 疲れを感知するのは脳です。組織がさびついて働きが低下しているのを、巧妙な仕組みで感じ取ります。

 究極の慢性疲労状態である「慢性疲労症候群」の患者の脳を磁気共鳴画像法(MRI)で観察すると、前頭前野に萎縮がみられます。また、癒やされる時に分泌される神経伝達物質である「セロトニン」が、脳内で減っていることもわかってきました。

 疲れが脳にまで影響を与えるという事実には驚かされますが、悪玉酸素を処理しきれなくなった体の機能を助けてあげることは、日常生活の中で可能です。

 まず、リラックスする時間を作ることが重要です。それから、ビタミンCやポリフェノールなど悪玉酸素を片付ける作用がある成分を含む食品を、積極的に取ることを心がけてください。(講師は、理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター長の渡辺恭良さん)

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