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ボンジュール!パリからの健康便り

コラム

フランスにもお婆ちゃんの知恵袋

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 夏休みになると海や山など屋外で過ごすことが多いフランス。ブルゴーニュの田舎で、友人らとテラスでアペリティフを飲んですっかりリラックスしていた時のこと。どこからともなくハチが飛んできた。ハチを怖いと思っていた私と友人は驚いてキャーキャーとわめき、ハチを追い払おうとした。

 フランス人たちは誰も一言も発せず、じっとしている。あまりの私たちの騒ぎに、いよいよハチも驚いて攻撃態勢に入ってしまった。すると1人のフランス人が手で口を押さえながら「キャーキャーわめくな、口を閉じろ!」と言う。そう、ハチが口に入って刺されてしまっては大変なことになる。

 それでもついにハチは、大騒ぎをして追い払おうとしている友人のももを一撃した。悲鳴が泣き声に変わった。ハチの一撃でみるみる赤く腫れ上がる友人のもも。すると、そこにいたフランス人のマダムが、キッチンからビネガーを持ってきた。コットンに浸し、患部に湿布してくれた。幸いハチは小さく、腫れもビネガーのおかげか治まったが、治まらないのは友人の泣き顔だけだった。

 今では少なくなったミツバチからスズメバチまで、フランスの田舎ではよく見かける。その度にフランス人は動かず、じっと口を閉じてハチが去るのを待つ。今でこそ、そんな風にできるようになったが、当時の私たちはハチを見ただけで困惑してしまっていた。

 フランスにも日本のような、おばあちゃんの知恵袋と呼ばれている昔ながらの暮らしの知恵がある。そのいくつかをご紹介しよう。

 まず、ハチに刺されたときは、ビネガーで湿布する、以外に、タマネギを半分に切って、その切り口を患部に当てる、なんていうのもある。

 蚊に刺されたときは、パセリ、カシス、オオバコ、チャーピルの葉で患部をこすったり、ラベンダーのエッセンシャルオイルを植物油に数滴垂らして患部に湿布したりすると、かゆみが軽減するらしい。

 うっかり日焼けし過ぎてしまった場合は、トマト、キュウリ、ジャガイモの輪切りを患部にのせて冷やす。ヨーグルトやティーバッグの紅茶で湿布、オリーブオイルにアロエを入れて塗る、など。

 白いドレスに赤ワインをこぼしてしまったら……。通説では、塩をふりかけておくとシミにならないというが、最近では白ワインを浸す、炭酸水を浸す、などが効果があるという。

 フランスにも、そんな昔ながらの知恵袋が沢山ある。冬になれば、今度は風邪や、のどの痛みなど、またまたフランスのお婆ちゃんの知恵袋にお世話になりそうだ。



■ 今週の一句
つやつやの オリーブひとつ 転がして

撮影:宮崎新

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ボンジュール!パリからの健康便り_古田深雪_顔120px

古田深雪(ふるた みゆき)

1992年渡仏。
1997年より医療通訳として病院勤務。

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1件 のコメント

おじいちゃんの知恵袋失敗の巻

めざめたじいさん

私は人の容姿の良し悪しを言う人を軽蔑しています。落語家が「ここにはきれいな人ばかりいますね・・」と世辞を言う。容姿は自分では決められない親譲りで...

私は人の容姿の良し悪しを言う人を軽蔑しています。落語家が「ここにはきれいな人ばかりいますね・・」と世辞を言う。容姿は自分では決められない親譲りです。

褒めればいいという行為が人を傷つける。



しかし、女性が綺麗になりたいと思っていることは大事です。家内の場合、結婚することが決まったとき,姉が「連れて歩くタイプでなく、実用型だね」と言い放った。そんな女性ですが、仕事一筋で化粧に3分掛ければいい方。化粧品売り場で「如何ですか、お座りになって下さい」と言われても、忙しいので商品だけいただけばけっこうですと、1度の化粧してもらったことがなかった。



仕事が終わり時間もできた。病気がちの家内を少しでも気分が明るくなるようにと思っていた。昨日化粧品を買いに行ったとき、化粧してもらいなさいと薦め初めての体験に少し欲が出たのか、商品を2つ買い足していい気分で帰ってきた。



ところが、家に着く前に顔がひりひりすると言う。急いでお店に電話し、石けんで化粧を落としてみてくださいと言われた。しばらくしたら何でもなくなった。



家内に少しでも明るく元気を取り戻してもらいたいとのじいさんの願いは、失敗に終わった。それでも今朝の家内が化粧する時間少し伸びたようだ。

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