ダイエットのウソ? ホント?
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男性と女性では太り方が違う?!
大手小町では、110キロから55キロ減のダイエットに成功した、アユミさんの体験記『アユミのダイエットメモリー』が連載中です。ヨミドクターでは、アユミさんの体験談に連動して、肥満研究の権威でもある医学博士・宮崎滋さんにダイエットについてアドバイスをしていただきます。
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アユミさんが太り始めたのは、小学校高学年で初潮を迎えたころから。身体検査がいやで学校を休んだのをきっかけに、引きこもりがちになり、さらに体重が増加したそうです。
「男性と女性では、脂肪のつき方が違います。男性はエネルギーを補充するために内臓脂肪が増えやすく、女性は妊娠、出産の準備のために、からだに皮下脂肪がつくんです」と、宮崎さん。女性のからだは皮下脂肪に守られているのだそうです。
「女性のからだは皮下脂肪が一定量になると、女性ホルモンが分泌されて、初潮が始まるようにプログラムされています。皮下脂肪は妊娠、出産、子育てのための大切なエネルギーだからです。初潮を迎えるころに、ある程度太るのは自然なことなんです」
でも、女性にとって、急に体重が増えるのは気になるところです。とくに思春期は、人の視線が気になり始めます。「アユミのダイエットメモリー」1回目、アユミさんにメールで相談してきた女性は、食べることへの罪悪感、太っている自分への嫌悪感で苦しみ、パニック障害にもなっていました。
「アユミさんに相談してきた女性は、肥満症というより摂食障害だと思われます。実は、過食と拒食はセットで考えられているんです」
食べていないと不安になる~過食と拒食は紙一重
「過食症と拒食症を総称して『イーティング・ディスオーダー』(摂食障害)といいます。摂食障害の人は、食べ過ぎる時期と食べられなくなる時期を繰り返すことが多い。食べても吐いてしまう人もいるので、過食しているからといって、太っているとは限らない。また、食べることでストレスを解消することを、“代理摂食”といいます。おなかがすいていないのに食べてしまったり、食べていないと不安になったりします。食べているときは満たされていて、その後、自己嫌悪になる人もいる。この方は、アユミさんに相談することで、克服できてよかった。こういう人は、ふつう他人に相談しないで、家族に隠れてまで食べてしまいます」
相談者の女性は、やせることで自信がついて気持ちが安定し、パニック障害も徐々に克服できたそうです。
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