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はつらつ健康指南

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発酵食品で夏も元気

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栄養豊富 食欲そそる風味

「発酵の日」に向け、発酵食品コーナーを設けるスーパーも(東京都小平市の「コープみらいコープ花小金井店」で)

 8月5日は日本記念日協会に登録された「発酵の日」だ。「ハチ」と「ゴ」の語呂合わせから来ているのだが、それだけでなく、発酵食品は夏バテ対策の栄養補給に向いているという。塩(こうじ)ブームなどもあり、最近は発酵食品の種類も増えている。

微生物や酵素が分解

 発酵食品とは、微生物や酵素が食材を分解し、人間に有益な栄養や味、香りなどの成分を作り出した食品だ。身近なものでは、みそやしょうゆなどの調味料、チーズやヨーグルトなどの乳製品のほか、納豆、漬物、パン、酒類など、多岐にわたる。意外なところではカツオ節やアンチョビー、サラミ、メンマ、紅茶なども発酵食品の一種で、古くから世界中で食べられてきた。

 発酵食品の普及を目的とする社団法人「日本発酵文化協会」代表講師で料理研究家の是友(これとも)麻希さんは、酵母や細菌の働きによって、元の食材よりも栄養が豊富になるとし、「食品によっては、塩分やビタミン、ブドウ糖など、夏バテ・熱中症の予防に効果のある成分も入っている」という。

 さらに、グルタミン酸などのうま味成分も増えるため、風味が豊かになるというメリットもある。このため、「糀などの発酵調味料を使えば、簡単な調理でも味わい深い料理になり、暑さで食欲が減退する夏にこそ使ってほしい」という。

インドネシア生まれ

 「明神甘酒」は、弘化3年(1846年)創業という老舗・天野屋(東京都千代田区)の商品。ブドウ糖やミネラルが豊富で、冷やして飲めば熱中症対策に効果的だ。

 インドネシア発祥の「テンペ」は、最近注目されている大豆の発酵食品だ。納豆に比べ味や臭いのクセがないのが特徴で、油で揚げたり、煮込んだりして、様々な料理に使える。登喜和食品(東京都府中市)の「生てんぺ」は、北海道産の国産大豆を皮ごと使った純国産品だ。

 タカノフーズ(茨城県小美玉市)の「COOKなっとう完熟トマトソース風味」は、トマト風味のたれ付きの納豆だ。ご飯だけでなく、パスタやピザに使ってもおいしいという。

 マルコメ(長野市)の「糀の酢」は、糀と酢の2種類の発酵食品を掛け合わせた商品。酢飯やピクルス作りなどに使えば、より素材の味を引き立ててくれるという。

 手軽に食べたいという人は、電子レンジで温めるだけの冷凍パスタもある。日本製粉(東京都渋谷区)の「オーマイプレミアム 海老と小柱 塩糀仕立て」は、塩糀を使ったまろやかなうま味のソースが特徴。ショウガがアクセントとなり、夏場でも食欲をそそる風味に仕上げたという。(寺村暁人)

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