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医療・健康・介護のニュース・解説

「ケアプラン」マネジャーと作成

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健康状態、要望 詳しく説明

「ケアプランは、利用者や家族の状況に応じた見直しが重要」と話す岸川映子さん(広島市西区の井口台介護ステーションで)

 介護保険サービスが必要になった時に立てるサービスの利用計画が「ケアプラン」だ。心身の状態はもちろん、どんな生活を望むのかといった意向をもとに作成される。自分に適したプラン作りのポイントなどをまとめた。(滝沢康弘、写真も)

 東京都杉並区の安永明生(あきお)さん(66)は2年前、母親(94)が買い物中に転倒したのをきっかけに、介護に直面した。入院先で母親が「家に帰りたい」と話すのを聞き、自宅での介護を決意した。だが、妻は体調を崩しており、自分にも仕事があった。そこでケアマネジャーと呼ばれる専門職にケアプランの作成を依頼する際、仕事と両立できるよう、要望を細かく伝えた。「週3回のデイサービスで、入浴と歩く練習をさせてほしい」「自分の体を休ませる時間が必要なので、デイサービスの1回は日曜日に」などだ。

 ケアプランは、どのように生活したいかの目標を設定し、そのためにどのサービスをどれほどの頻度で利用するかをまとめた介護計画で、毎月作成する。デイサービスや訪問介護などの利用日時を、週単位で書面化するのが基本となる。

 担当ケアマネジャーは要望に沿ったケアプランを組み、安永さんの介護生活が始まった。安永さんは「どのような生活をしたいという条件をしっかり伝えるのが大事」と話す。

 ケアプランを立てる際には、要介護度で変わる利用限度額=別表=との関係も重要となる。限度額の範囲内なら自己負担は1割で済むが、それを超えた分は全額自費となるためだ。

 当初、要介護4だった安永さんの母親は、半年後、状態が改善して要介護2となった。限度額が下がり、介護保険では賄いきれなくなったが、「こういう生活をしたいということが先。負担は増えてもいい」とケアプランは変えなかった。

 広島県が、特に優れたケアマネジャーとして認定した「ケアマネマイスター広島」の一人、岸川映子さん(井口台介護ステーション=広島市西区)は、ケアプランの原案作成にあたって、「利用者の状態やニーズを聞き取り、どういった助けが必要か、課題を分析する作業が重要だ」と話す。ケアの方向性や優先順位を決める重要な情報となるためで、利用者は、通院や服薬の状況、体の動きで不自由な点、リハビリについての考え、排せつや入浴の状況などを詳しく伝える必要がある。

 岸川さんは「担当のケアマネジャーが忙しそうでも、状況が変化したら遠慮せずに連絡してほしい」と助言する。本人の状態の変化だけでなく、介護を担う家族の就職などでも、プランの見直しが必要な場合があるという。

 ケアプランは、自分で作成することもできる。千葉県流山市の金子恵美子さんは、まだ65歳になっていないが、関節リウマチを患うため、介護保険を利用している。約6年前から手探りで自分で作成を始めた。

 書類作りなど手間はかかるが、ケアマネジャーに依頼していた時は、勧められるまま限度額ぎりぎりまで利用していたサービスの見直しにもつながった。

 6月末に自宅で転倒し、左手を骨折した際には、月2回の予定だった訪問看護を、7月第1週に4日連続で入れることを決めた。「変化に素早く対応できるのが利点」と言う。

 自己作成を支援する「全国マイケアプラン・ネットワーク」(http://www.mycareplan-net.com/)の島村八重子代表は、ケアマネジャーに依頼する場合も含め、「これまでの暮らしや価値観は人それぞれ。丸投げせず、自分の頭で必要なサービスを考えてほしい」と話している。

◇ケアプラン作成でケアマネジャーに詳しく伝えたいこと


  (岸川映子さんの話より)

 ▽健康状態や家族の状況(変化した場合は随時)

 ▽何に困っているのか、どのように暮らしたいか

 ▽どんな人生を送ってきたか、どんな仕事をしてきたか

 ▽大事に思っていること

 ▽本人だけでなく家族の気持ち

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