ダイエットのウソ? ホント?
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人はどうして太ってしまうの?
大手小町では、110キロから55キロ減のダイエットに成功した、アユミさんの体験記『アユミのダイエットメモリー』が連載中です。思春期から激太りしたアユミさんが、試行錯誤を繰り返し、リバウンドと闘いながら、「健康的で美しいからだ」を目指します。ヨミドクターでは、アユミさんの体験談に連動して、肥満研究の権威でもある医学博士・宮崎滋さんに「人はなぜ太るのか」「やせるには、どうすればいいのか」など、ダイエットについてアドバイスをしていただきます。
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アユミさんは、110キロから55キロの減量に成功しましたが、もともと肥満ではありませんでした。思春期を境に太り始め、あるきっかけで劇的に体重が増加したそうです。人はどうして太ってしまうのでしょう。
同じ食事をしても、太る人と太らない人がいます。ちょっと食べ過ぎても体重が増え、ダイエットしてもなかなかやせない。多くの女性の悩みは、この“太りやすい体質”にあります。太りやすい体質について、宮崎さんに聞いてみました。
「肥満には遺伝が少なからず影響しています。生まれつきエネルギー消費量の多い人は、たくさん食べても太らない。逆に消費量の少ない人は、ちょっと食べ過ぎれば太ります。たとえば、人よりエネルギー消費量が1日300キロカロリー少ない人は、太りにくい人と同じ量を食べ続けると1か月で1キロくらい太ってしまう」と宮崎さん。太りやすい体質の人は、そうでない人より食べる量をセーブしなければいけない……。なんだか、不公平な気がします。
適正なエネルギー量を知ろう
「太らないためには、摂取カロリーよりも消費カロリーを大きくすればいい。自分が1日で取るべきエネルギー量を把握して、人よりも食べないというより、自分の基準で食べ過ぎないことです」と宮崎さん。1日に必要なエネルギーは、人によって違います。標準体重と活動量から、1日の適正なエネルギー量を算出してみましょう。
【1日に必要なエネルギー算出方法】 身長(m)×身長(m)×22=標準体重(kg) 標準体重(kg)×標準体重1kg当たりに必要なエネルギー=1日の消費エネルギー(kcal) ※ 標準体重はあなたの現在の体重ではなく、身長から割り出した標準的な体重です。 |
<活動別・標準体重1kg当たりの1日に必要なエネルギー> 軽労作(デスクワークが主な人、主婦など)……25~30kcal 普通の労作(立ち仕事の多い職業)……30~35kcal 重い労作(力仕事の多い職業)……35kcal~ ※ 日本糖尿病学会編「糖尿病治療ガイド2008-2009」より |
身長が162cmの場合、標準体重は
1.62×1.62×22=57.7368
57.7kgになります。
標準体重にデスクワークで必要なエネルギーを掛けます。
57.7×30(デスクワーク)=1731
1日に必要なカロリーは「1731kcal」です。
摂取カロリーが1731kcalを超えなければ、体重は増加しません。
標準体重を目標体重に置き換えると、
50×30(デスクワーク)=1500
摂取カロリーを1500kcalに抑えれば、目標体重を目指せます。
たとえば、朝食で約400kcal、昼食で約600kcal、夕食で約500kcalにすれば、1500kcalに抑えられます。
※ ここで算出した消費カロリーはあくまでも目安です。
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