女優 遠野なぎこ さん 33
一病息災
[女優 遠野なぎこさん]摂食障害(3)過食と拒食 激しい体重変動
10歳代半ばから、摂食障害と仕事のプレッシャーによる不眠症で精神科に通っている。医師には「摂食障害は軽くはなっても、完治はない」と言われた。
自分を摂食障害に引きずり込んだ母への複雑な思いを抱えながらも、周囲の期待に応えようと、仕事も家事も完璧を目指した。それが限界に達して、手首を切ったり、家にあった薬を手当たり次第に飲んで、病院に運ばれたりもした。
長年の治療で過食嘔吐は減ってきたが、日によって揺り戻しがある。何かの拍子に、胃をからっぽにしたい強い衝動に襲われると、スーパーに駆け込み、何袋も食べ物を買い込む。
「全然おいしくないので、泣きながら大量に食べて、おなかが膨らんだら吐く。随分、お金を使った」
摂食障害は単純ではない。過食で太ることもあるし、逆に拒食でガリガリになることも。体重は70キロ台から30キロ台まで、激しい変動を繰り返してきた。
29歳で結婚したが、2か月半で離婚した。当時は過食嘔吐を1日5回ぐらい繰り返しており、最初から結婚生活は無理だった。
常に複数の男性と付き合ってきたことをバラエティー番組で打ち明け、「七股女優」などと呼ばれた。
「寂しかったし、自傷行為でもあった。母親に『あんたの分身が汚れているぞ』と見せつけてやりたかった」
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女優 遠野(とおの)なぎこ さん 33
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