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いきいき快適生活

介護・シニア

介護予防にヨガ…高齢者向け 無理ない動き

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体をねじるポーズをする北村さん(手前)と参加者。2時間の教室では体を休める時間もたっぷりかけながら、様々なポーズを取っていく(東京都練馬区で)

 高齢者の健康づくりでヨガが注目されている。様々なポーズを取るヨガは、柔軟性が欠かせないと思われがち。

 ところが、高齢者向けの教室では、複雑な動きが少なく、体が硬い人でも無理なく簡単に取り組めるよう工夫してあるケースが多い。心と体のリラックスにもつながるという。

 ヨガは元々インド発祥の修行法で、様々なポーズや呼吸法を通して心身の修練を目指すもの。屈伸や倒立など難しいポーズもあり、高齢者には難しいと思っている人も多い。しかし、NPO法人国際ヨガ協会所属のヨガ指導者、北村洋子さん(74)は、「無理な体勢を取る必要はなく、可能な範囲で体を動かせばよく、高齢者にもできます」と話す。

 北村さんが指導している東京都内の教室には、高齢者も多く通う。座った状態で上半身を左右にねじる「ねじりのポーズ」や、うつぶせに寝て上体を起こす「ヘビのポーズ」など、ストレッチに近い簡単な動作が中心だ。

 北村さんは「無理をしないで、できるところまででいいですよ。呼吸も自分のペースで」と声をかける。実際、参加者によって、ねじり方や上体の反り具合にかなり差がある。ひざに痛みがあって正座できないという75歳の女性は、皆が正座の時には脚を伸ばして座った姿勢で取り組んだ。それでも女性は「ヨガの後は、体が軽くなった感じがします」と話す。

 北村さんは高齢者を指導する時には、ポーズとポーズの間でじっとしている時間を長めに取るようにしている。その際、体を動かす前と後で、体にどんな変化があったかを感じ取るよう声をかける。「繰り返すうちに体の感覚が磨かれ、伸びやかな動きができるようになります」

 介護予防の一環として、高齢者にヨガを指導する保健機関や自治体もある。

 鹿児島県赤十字血液センター(鹿児島市)の「ホリスティックヘルスプラザかごしま」もその一つ。高齢者向けにヨガを取り入れた健康講座を定期的に行っている。同センター所長で医師の吉田紀子さんは「ヨガの動きで体のバランスがよくなり、心身がリラックスする。適切な指導を受けて取り組めば、転倒予防など高齢者の健康づくりにも役立ちます」と導入の理由を説明する。ただし、持病がある場合や通院中の人は主治医の判断を仰ぐようにする。

 東京都板橋区も介護予防事業として週1回、3か月間のヨガ教室を実施している。講師を務める一般社団法人日本ヨーガ療法学会の「認定ヨーガ療法士」、和井田信子さん(43)は「少ない運動量で筋肉を使え、続けると動きも柔軟になっていきます」と話す。

 和井田さんは、高齢者が楽しく安全にヨガを続けるため、呼吸が苦しくない程度に体を動かすことや、他人の動きと自分の動きを比べないことを挙げる。無理な姿勢を取って筋を痛めたり、息を止めて力んで血圧が上がったりする危険性があるからだ。他人や若い時と比べてがんばりすぎないことが大切だという。

 「ヨガのレッスンの最後は、目をつぶって体を休め、最近のうれしかった出来事などを思い出すといいでしょう。脳の刺激になるし、前向きな気分にもなれますから」と和井田さんは話している。

高齢者でも場所を選ばずに取り組める簡単なヨガ

 〈〉胸の前で左右の手のひらを合わせる。

 〈〉息をゆっくり吐きながら、左右の手のひらを押し合う。

 〈〉息を吐ききったら、手のひらを押す力を緩めて息を吸う。

 〈〉息をゆっくり吐きながら手を下ろす。

 〈〉~〈〉を3回繰り返す。

 手を下ろした時に、体から力が抜けて、緊張がほぐれる。よく眠れないという人におすすめだという。

 (和井田さんの話を基に作成)

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