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新型出生前診断…妊婦の血液で胎児のDNA検査

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 妊婦の採血だけで胎児の染色体の病気が高い精度でわかる新型出生前診断が、日本でも4月から始まりました。

 出生前診断とは、おなかの中にいる赤ちゃんの健康状態を生まれる前に調べることです。では、何が「新型」なのでしょうか。

 ひとつは、妊婦の血液中にわずかに存在する胎児のDNA(遺伝情報)を調べようという、新しい技術が用いられている点です。

 妊婦の血液から胎児の異常を調べる検査には、これまでにも母体血清マーカー検査がありました。これは血液中の特徴的な成分(マーカー)によって、異常のある確率を出すもので、胎児の遺伝子を直接調べるものではありませんでした。

 もうひとつの新しい点は、わずかですが流産の危険性を伴う羊水検査に比べ、安全な検査であることです。

 新型診断の正式な名前は、「無侵襲的出生前遺伝学的検査」(略称は英語の頭文字をとってNIPT)といいます。「無侵襲的」とは、体への負担がないという意味です。

 ちなみに、妊婦健診でよく行われる超音波(エコー)検査は、広い意味で無侵襲的な出生前診断です。画像の進歩で、胎児の染色体の病気に関わる情報もわかるようになってきました。

 新型診断が対象にしているのは、13、18、21番染色体の数の異常です。しかし海外では、これ以外の染色体を調べられる検査も登場しています。

 将来的には、さらに詳しい検査も可能になるでしょう。「新型」が「新型」でなくなる日は、そう遠くないかもしれません。(田村良彦)


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