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特別支援学校などの就職支援

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作図 デザイン課・佐久間友紀

 障害のある子どもが就職を希望していますが、どんな支援策がありますか。

企業と障害者 実習で結ぶ

 企業に義務づけられた障害者の法定雇用率の引き上げなどに伴い、仕事を持つ障害者は増えてきた。障害のある子どもが学ぶ特別支援学校の高等部から、一般企業に就職する生徒も多くなり、2011年は全国で約4000人。5年間で900人増えた。

 ただ、高等部の生徒数自体が膨らんでいるため、就職率は20%台前半から上がっていない。就職希望者は増えているが、各校とも就職先の開拓に苦心しているのが実情だ。

 こうした状況を打開しようと、国は今年度から、特別支援学校などを対象とした職場実習推進事業をスタートさせた。都道府県の労働局とハローワークが、地域の企業に働きかけて実習の受け入れ先企業を確保。就労を希望する生徒らとの橋渡しをする。実習を通じて、本人と企業の双方から不安や戸惑いを取り除き、就職につなげたい考えだ。

 都道府県の労働局には、実習推進に当たる「就職支援コーディネーター」を新たに配置。自治体や経済団体、学校・福祉関係者などを集めた連絡会議を設置して、地域の実情に応じた事業計画を策定する。受け入れ企業はリスト化し、特別支援学校のほか、卒業生らが通う就労移行支援事業所や障害者就業・生活支援センターにも提供する。

 実習期間は5~10日間。実習の希望者は、学校などを通じて労働局に申し込む。特別支援学校の場合は高等部2、3年生が主な対象となる。

 労働局では、実習を希望する生徒と受け入れ企業のマッチングを図る合同面接会も開催。さらに、生徒や保護者向けのセミナーや事業所見学会を実施して、企業で働くことへの理解を深めてもらう。

 受け入れ企業に対しては、必要に応じて実習を補助する指導員を派遣。また、障害者の法定雇用率(2・0%)を満たしていない企業や従業員300人以下の企業が受け入れた場合は、1人あたり1日2000円の謝礼金を支払う。実習を通じ、一般に障害者雇用の取り組みが遅れている中小企業の採用を後押ししたい考えだ。

 ただ、取り組みの中心となる就職支援コーディネーターは、今年度は32か所に配置されただけ。今後の拡充が課題だ。(梅崎正直)

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