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遺伝のはなし

からだコラム

[遺伝のはなし]カウンセラーになるには

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 このコラムも最終回を迎えました。認定遺伝カウンセラーになる方法を尋ねる方がいらっしゃいますので、最後はそれにお答えします。

 日本人類遺伝学会と日本遺伝カウンセリング学会が認定している資格で、2003年に養成が始まりました。専門のコースは全国10か所の大学院に設けられ、修士課程を修了したあとに受検資格が与えられます。

 出身は理系の人ばかりと思われがちですが、文系の人もいます。私自身、外国語大学の外国語学部の出身です。大学院で学ぶのは、臨床遺伝学や人類遺伝学など遺伝医療の領域をはじめ、心理学、生命倫理学など多岐にわたります。講義だけでなく、病院での実習もあるなどカリキュラムは充実しています。

 遺伝医学に関する情報を提供し、心理面で支援しながら、患者さんの意思決定や選択のお手伝いをする。そのためには膨大な知識が必要です。国内外で報告された最新の遺伝医学情報を集め、わかりやすく伝える能力も求められます。どんな場面でも動揺せずに対処する技術も必要でしょう。

 でも、最も求められているのは、患者さんが抱える悩み一つひとつに耳をそばだて寄り添い、しなやかに対応する能力なのかもしれません。

 認定遺伝カウンセラーは全国にまだ138人しかいません。今ならこの領域のパイオニアになれます。皆さんどうぞ仲間になってください。遺伝カウンセラーになるための具体的な内容は、認定遺伝カウンセラー制度委員会のホームページ(http://plaza.umin.ac.jp/~GC/)をご覧ください。(四元淳子、昭和大病院認定遺伝カウンセラー)

(おわり)

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