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海原純子のハート通信

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たばこに対する意識改革を

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 日本医大がん診療センター長の久保田馨教授(写真)は先週、米シカゴで行われた学会から帰り、「最近アメリカでは、喫煙は肥満よりも社会的信用を落とすといわれている」と話してくれました。「太ると出世できない」といわれてダイエットに励むビジネスマンの話は耳にしますが、そういえばオバマ大統領もがんばって禁煙に励んでいましたね。かつては、カウボーイがたばこを手にするシーンがみられたアメリカ映画でしたが、たばこイコール格好良さというイメージを変えるキャンペーンが成功をおさめ、禁煙運動が進み、意識改革が行われたといえます。

 ところで久保田教授によると、受動喫煙の害については、哲学者のゲーテが「喫煙にはひどい無作法、無礼な非社会性がある。喫煙者はあたり一帯の空気を汚して、喫煙したくない、社交性のある、普通の優しい人間を窒息させる……」と手紙に書いているということです。さらに、循環器内科医であり、東京都とげ抜き地蔵尊、高岩寺住職でもある来馬(くるま)明規先生によると、ゲーテより古く、日本の面山和尚が受動喫煙について「たばこを吸う者が1人でもいれば、その臭気は部屋全体に満ちる」という記載をして、僧侶の禁煙を勧めていたとのこと。ちなみに高岩寺では寺内の禁煙化を行っていて、寺内に灰皿がないのだそうです。

 喫煙については、まだ日本では「個人の自由」と考えている喫煙者が多いようですね。驚くのは、いまだに分煙していないレストランやカフェが都心に存在していること。受動喫煙の危険に関する知識欠如というより、たばこに対するイメージがまだ「格好良さ」や「男らしさ」として残っていて、たばこをすうことに対する意識が「嗜好(しこう)品」から変化していないのが現状かもしれません。

 ヘビースモーカーの夫と暮らす、たばこを吸わない妻の肺がん死亡率は、吸わない夫と暮らす妻の約2倍と報告されているのはよく知られています。たばこは副流煙の方が大きく周囲の人に影響を与えられることに気づくとともに、たばこをストレス解消や嗜好品ととらえる意識を変えていかないと受動喫煙の害は減少しないでしょう。

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海原純子ブログ_顔87

海原 純子(うみはら じゅんこ)

1976年東京慈恵会医科大学卒業。日本医科大学特任教授。医学博士。2008-2010年、ハーバード大学及びDana-Farber研究所・客員研究員。現在はハーバード大学ヘルスコミュニケーション研究室と連携をとりながら研究活動を行っている。

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15件 のコメント

タバコのせいで喘息になりました。

Aya

父がタバコを吸っていたので幼少時から受動喫煙を受けていました。幼少時、私は頻繁に中耳炎になり、何度も鼓膜切開されました。妹は、先天性心疾患。弟は...

父がタバコを吸っていたので幼少時から受動喫煙を受けていました。幼少時、私は頻繁に中耳炎になり、何度も鼓膜切開されました。妹は、先天性心疾患。弟は喘息でした。風邪をひくと、咳だけが長引くことはしょっちゅうでした。
高校生くらいの時、私が口煩く禁煙を言い続け、父はついに禁煙しました。
…が、それから10年余り。
室内運動時にタバコの臭いを大量に付けたまま参加する喫煙者の臭いに咳き込むようになり、ついには喫煙者の息(8時間以上有害物質を吐き続けています!)や髪、衣服についた臭い、喫煙可の宴会に参加した後の人の臭いでも咳が止まらなくなり、喘息発作が起こるようになってしまいました。

街を歩けば路上喫煙はもとより、歩きタバコ、自転車やバイク走行中の喫煙、窓を開けた状態で喫煙しながら走行する車、店舗を利用するにも入口に灰皿があり、禁煙の建物内にタバコの煙がダダ漏れの飲食店があるなど、受動喫煙を避けることすら難しいこの現状。
家にいても、ベランダ喫煙や換気扇下の喫煙で窓を開けることすらままならず、閉めていてもサッシの隙間等から侵入してきます。

受動喫煙もサードハンドスモークの心配もない、安心して住める日本になってほしいです。

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歩く隣の公害

気道苦しい

喫煙者が近づくだけで、気道が狭まりヒリヒリいたくなる。狭い日本は特に、電車、バス、映画館、病院のまさ待合室でさえ近くにきた喫煙者からの公害にさら...

喫煙者が近づくだけで、気道が狭まりヒリヒリいたくなる。
狭い日本は特に、電車、バス、映画館、病院のまさ待合室でさえ近くにきた喫煙者からの公害にさらされ、苦しくてたまりません。
人が呼吸することは生死にかかわります。
公害にの発生源である喫煙者の、公共施設利用に制限を設けるべきです。
工場や自動車ですら公害に対する規制があるのですから。


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意識改革

たばこはもう例にすぎない

例にしている2倍という数字。吸わない人でも1倍の率です。まわり中からたばこが消えても、1倍という率。全員に言えるという忠告でしょう。みつけにくい...

例にしている2倍という数字。
吸わない人でも1倍の率です。

まわり中からたばこが消えても、1倍という率。
全員に言えるという忠告でしょう。
みつけにくい、腺癌などがそうですね。

健康増進法で大事なのは。
睡眠、適度な運動、食事、喫煙、飲酒、歯科検診
歯が大事だという事を初めて認識した国会はえらい。
喫煙で歯を失うのがなにより怖いです。
喫煙していなくても歯を失うのは怖いです。

たしかに受動喫煙ってあると思います。
でも、必要以上に心配すれば、ほかの危険がせまっていても気がつかないでしょう。

遺伝子改変した作物を食べている動物の肉など。
まだそれが健康にどう関与するか歴史が浅くてわからない。それが結構怖いものです。

特に意識しすぎれば、すべてがそうみえてしまうから、医師のように、言う事は言うけど、食べてます程度の意識レベルが一番健康にいいんじゃないでしょうか。

たばこなら堂々と言えますので医師はたばこを例にすることが多いですね。
1倍という率はどこにでもあるから注意という事。
大事だと思います。

歯科検診など職人的な治療をする医師もたくさんいるでしょう。口うるさいでしょうけど。

毒舌歯医者。
でもおもしろい事もいうらしいです。

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