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海原純子のハート通信

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心のゆとりが生むユーモアの力

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 いつも興味深い論文を見つけては「こんな面白い研究があるよ」と教えてくれる先輩の心理学の教授が先日、またちょっと笑えるテーマの研究論文を教えてくれました。

 チューリッヒ大学のウルスラ・ビーアマンらの研究テーマは「自分自身のおかしな表情の顔を笑えるゆとりのある人はどんな人か」というもの。デフォルメされた自分の「変な顔」を見て、それに「おかしさ」を感じるか「イヤだ、見たくない」と嫌悪や拒否反応を示すか、について大学生を対象に調べた研究です。

 結果は、デフォルメされた自分の「変な顔」をおかしいと感じたのは、ふだんからユーモアがあり、陽気な性格傾向を持つ学生だったということです。「笑い」や「ユーモア」は、客観的に自分自身を見ることができる心のゆとりがないと生まれないもの。この研究結果はそれを示したと言えそうです。

 さて「自分のした失敗」も過失のことになると「笑い話」にできることはありませんか。失敗直後には客観的になるゆとりがなく、失敗の心の痛みで落ち込んでしまうものですが、次第に、それが「あんなこともあったなあ~」「昔は出来が悪かったな~」などと笑い飛ばせるようになるものですよね。そのように客観性ができるにつれて、失敗の痛手から回復できる訳です。ユーモアはストレスを乗り切る大事な能力とも言えそうです。

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海原純子ブログ_顔87

海原 純子(うみはら じゅんこ)

1976年東京慈恵会医科大学卒業。日本医科大学特任教授。医学博士。2008-2010年、ハーバード大学及びDana-Farber研究所・客員研究員。現在はハーバード大学ヘルスコミュニケーション研究室と連携をとりながら研究活動を行っている。

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4件 のコメント

欧米人を見習いたい

めざめたじいさん

欧米人は巧まざるユーモアを上手に使っているようだと、つねづね感じている。それが4月1日のエイプリルフールにも現れている。まさかーと本気にしたが、...

欧米人は巧まざるユーモアを上手に使っているようだと、つねづね感じている。それが4月1日のエイプリルフールにも現れている。まさかーと本気にしたが、きょう1日、やられた。文章にするとつまらないが。「4月馬鹿」と約した日本人のセンスのなさ。真似をしたつもりが、社会を騒がせることになることが多い。
大笑いするのでなく、クスリと笑わせる話術を磨きたいものだ。

じいは、落語が大好きで、小さい頃からラジオでよく聞いたものだ。江戸と上方では江戸が断然まさる。漫才は上方に一歩譲るが。中学生がくるわ話に耳を傾けていたが、当人は分かっていたつもりだった。「柔肌の熱き血潮に…」触れてその神髄が分かるのだが。

落語のいいところはちょっとくすぐる絶妙の間にあろうか。最近TVで落語を取り上げる機会が少ない。落語家と言えば、笑点メンバーしか出てこないのも寂しい。落語だけで食べていけるのにTVのレギュラー番組の司会者になっている人がいる。先日彼の30分ものを聞いたが、これぞ落語というものだった。独演会のチケットを取ることが難しいと言うから、まさに名人だろう。司会の話術の中にその片鱗を見せてくれるのはさすが。

江戸で持てている落語家で、話しにならないのがいる。親父の光を受けているのだろうが、「そこまでくすぐのかい、おまえさん」と言いたい。品がないのも、ユーモアとは言えまい。

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リソテラピー

笑う門には福来る

リソテラピーという笑い療法があります。なんでもかんでも笑い飛ばし、リラックスして健康になるというものです。これが出来る人は幸せだなと思いながら、...

リソテラピーという笑い療法があります。

なんでもかんでも笑い飛ばし、リラックスして健康になるというものです。これが出来る人は幸せだなと思いながら、私も、時々真似して笑っています。

かって「指圧の心は母心。押せば命の泉沸く。ハッ、ハッ、ハハッ」とテレビで豪快に笑っていた指圧の大家がいらっしゃいましたが、講釈抜きの笑いに魅入られました。

でも、もし自分ががんと知らされたら、はたしてそんなに笑えるかどうか自信はありません。


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心のゆとり を 生むユーモアの力

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

人生は主観に基づくもので、他人によって幸福か不幸か測れるものではありません。お金持ちも貧乏人も幸福感はデリケートな問題です。けれども、心から笑っ...

人生は主観に基づくもので、他人によって幸福か不幸か測れるものではありません。
お金持ちも貧乏人も幸福感はデリケートな問題です。

けれども、心から笑っている時間は幸福だというのは誰しも言えるのではないでしょうか?

そうやって考えると、「全てを笑いものにできる」というのも一つの生きていく技術かもしれません。

泣いたって、笑ったって、泣きそうな状況が深刻であることに変わりありません。
そうやって考えれば、深刻な状況を切り取って笑い話を作るのは素敵な能力ではないかと思います。

勿論、医者が患者さんのつらい状況を理解しようと努めることは重要なことですし、ベースとして重要ですが、POに応じて、気分を変えさせるのも重要なのではないかと思います。
僕も短い職業人生の中で地雷を踏んだことも多々ありますが、割と喜んでくれた患者さんもいて、そういう経験からユーモアは大事なのではないかと思います。

ゆとりがユーモアを生むこともあれば、ユーモアがゆとりを生むこともあります。

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