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卵巣腫瘍

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中学生で卵巣摘出 体への影響心配

 現在、中学生の娘が初潮を迎えたのが小学6年生の時で、なかなか不順だったらしく、ついには半年前に1日だけ、しかも少量の出血があって、それ以来きてないと言うので1か月前に婦人科を受診したら、卵巣腫瘍(9センチ)と診断され、片方の卵巣の摘出手術をすることになりました。こんなに若いうちに卵巣を取ったら、今後、体に影響は出てこないのでしょうか。妊娠や出産はできるのでしょうか。(43歳女性)

卵巣膿腫の種類について主治医によく聞いて

櫻木範明 北海道大学医学部産婦人科教授・病院腫瘍センター長(札幌市)

 卵巣は多くの卵子を含み、それぞれの卵子は女性ホルモンを作る細胞に囲まれています。卵子は卵巣から外に排出され(排卵)、卵管に受け取られて子宮に運ばれます。排卵の前後で女性ホルモンは規則的に変動します。初潮の頃はまだきちんとした排卵がないため月経は不規則だったり、長引いたりします。

 卵子とそれを囲む細胞を含めた卵胞の中に液体や血液がたまって卵巣が大きくなり、不正出血や下腹痛を伴うことがあります。思春期の女子ではよく見られることです。このような卵巣嚢腫(のうしゅ)を機能性嚢胞(のうほう)といい、数週間で自然に小さくなります。卵巣嚢腫がねじれて(茎捻転=けいねんてん)強い下腹痛を生じた場合には内視鏡的治療が必要となります。卵胞内の液体貯留を抑制するために経口避妊薬を用いることもあります。

 一方で、自然に消えることが無いものを卵巣腫瘍と呼び、良性(9割)と悪性(1割)のものがあります。良性腫瘍では正常の卵巣部分を残して、腫瘍だけを取り除きます。悪性腫瘍では手術と抗がん剤治療が必要となります。思春期の卵巣悪性腫瘍の特徴は、抗がん剤が大変よく効くことです。大人の卵巣がんのように子宮や卵巣すべてを切除せず、将来の妊娠・出産を可能とする治療を行うことが原則です。

 機能性嚢胞、良性腫瘍、悪性腫瘍のいずれであるかにより治療方針が大きく変わります。頻度からすると「機能性嚢胞>良性腫瘍>悪性腫瘍」ですので超音波やMRI検査結果を主治医の先生からよく説明してもらい、納得して治療を受けましょう。(日本専門医制評価・認定機構協力)

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