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(4)何歳になっても口は清潔に

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パネルディスカッション(下)

どんな歯の治療法があるか

 南:いろいろな歯の治療法があると思いますが、入れ歯やブリッジ、インプラントについて、分かりやすくメリット・デメリットをまとめてください。

 夏見:有史以来、口の中が病気になったり、歯が抜けるたりすることはもちろんありました。その時代に合わせて、当時のテクノロジーで治療をしています。

 日本でも、歯がなくて、木製義歯を作った歴史があります。なんとか痛くないようにと、当時は和紙のようなものを間に挟んでいました。いまの安定剤のようなものです。ただ、材料が変わったということなのです。

 歯が抜けた後の治療方法は、入れ歯かブリッジ、インプラントです。

 入れ歯は、歯のないところ、抜けたところに、歯の代わりのものを補う方法です。周りの残っている歯にバネをかけて外れないようにします。歯茎の上で噛むことになります。 どこの歯科医院でも入れ歯は作れますし、保険でできる治療です。

 ただ、口の中に違和感があるとか、場合によっては痛みを感じるとか、そういうデメリットはあります。残っている歯にバネをかけるので、どうしてもそこに負担がかかります。歯茎の上でものを噛むため、歯茎がやせる欠点も指摘されています。

 ブリッジは橋という意味です。抜けた歯の前後の歯を削って、橋渡しをして入れる方法です。抜けている歯の前後の歯をひとまわり削って、3つの歯つなげたようにしたりします。固定性で、あまり違和感はありませんし、保険内でも治療できます。

 デメリットとしては、やはり、歯を削らないといけないということです。歯が弱くなってしまいます。

 インプラントは、歯が抜けているところに人工の根を埋め込んで歯をかぶせる方法です。 外科的な治療で、高度な技術を要しますし、すべての患者さんができることではありません。費用の問題もあると思います。

 実は、歯医者に行って治療したものは、一生を通して使えるものではありません。必ずまた悪くなります。歯を削ってかぶせたものが7~8年たったら取れた、壊れた、という経験は、たぶん全員がお持ちでしょう。20年、30年、もつのもありますが、2年で壊れてしまうものもあります。

 そんな風に歯の治療を重ね、いつの間にか歯がなくなっていく。そうなってほしくない。とにかく「転ばぬ先のつえ」で、小さいときから予防をきちっとして、生涯、できるだけ自分の歯で過ごすことが、やはり本当の目標だろうと思います。

 

かかり上手な患者になろう

 南:自分の場合はどうすれば、という方も多いと思いますが、まずはかかりつけの歯科医院でよく相談することが一番でしょうか。

 河原:全くそうです。患者さんの話をよく聞いてくれているかどうかは、患者さん本人がいちばんよく分かると思います。

 診察を受けていてちょっとおかしいなと思ったら、セカンドオピニオンとして他の先生の意見を聞いてみるなど「かかり上手」な患者さんになることです。

 もうひとつ、先生に「よし、頑張ってやろう」と思わせるような患者さんにもなってほしいのです。患者さんはよく、自分の言いたいことだけいっぱい言いますよね。言うだけ言って、先生の言うことはほとんど聞いていないという人もいます(笑)。だから、かかり上手な患者さんになってください。これはすごく大事です。

 南:質問の中で多かった「よい歯医者さんはどんな歯医者さんですか?」に、今こたえていただきました。また、入れ歯についての質問も多かったです。作った入れ歯が合わなかった、うまく噛めないという方がとても多くて、作り直す以外にはどんな対処方法がありますか。義歯安定剤や義歯洗浄剤は、どう使ったらいいでしょうか。

 河原:義歯安定剤は「噛める入れ歯」には非常に効果がありますけど、「噛めない入れ歯」はいくら義歯安定剤を使っても噛めないです。だから、噛める入れ歯を作ってもらわないといけません。

 それから、先ほども話しました入れ歯の洗浄。肺炎を予防するという意味でもこれは大事です。入れ歯は必ず、毎日寝る前はきちっと洗浄剤を使って、きれいに洗って、そして口の中に入れてください。肺炎も、ほかの病気も起こしにくくなり、医療費も下がります。

 南:口の中をきれいにすることで、歯だけではなく、ほかの病気も防げるということですね。予防歯科についてですが、いくつになっても自分の歯でおいしく食事ができるように、健康なうちから注意することがあると思います。セルフケア、プロフェッショナルケアについて説明してください。

 夏見:口は栄養の入口であると同時に、呼吸や発音、咀嚼など、全身の健康に関係しています。命の入口です。そう思ったらとにかく大切に、きれいにしましょうということに尽きると思います。

 それでも、自分でうまく磨けているか、歯石がなかなかとれないのではないか、という心配もあると思います。かかりつけの歯科医院で、衛生士さんと相談してください。歯石の着き方も手入れの方法も個人差あり、1年に1回でいい方、3か月に1回の方、全員違います。私は何か月に1回がよいでしょうかというようなことを、かかりつけの歯科医院で聞いてみてください。

 河原:私のところでは、3か月にだいたい1回、特別なことがない限り健診に来て、プロの掃除を受けていただきます。女の人は美容室に3か月に1回よりも、もうちょっと行っておられると思うんですよね。美容室よりも歯医者のほうによく行かれたほうが、健康ですよね(笑)。

 南:ありがとうございました。

 
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