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まわしよみ新聞…記事を楽しみ みんなで発表

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 グループで新聞を読み、関心のある記事を選んで壁新聞を作る「まわしよみ新聞」という活動が大阪で始まり、ブームになっている。記事を話題にシニアから若者まで、世代を超えた交流ができるのが魅力だ。

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「まわしよみ新聞」で陸奥さん(左端)の指導を受けながら、気になる記事について話し合う横田さん(中央左)と春日亀さん(中央右)(近鉄百貨店阿倍野店で)=奥村宗洋撮影

 近鉄百貨店阿倍野店(大阪市)のイベントとして先月に開かれた「まわしよみ新聞」には、大阪府泉南市の春日亀弥栄さん(80)と大阪市の横田毬子さん(65)ら20~80歳代の9人が参加した。

 活動を主宰するイベントプロデューサーの陸奥賢さん(35)(堺市)が「みんなで新聞を読む楽しさを体験して下さい」とあいさつ。4、5人でテーブルを囲み、用意された全国紙や大阪の地元紙、経済紙など約10紙を交換しながら40分かけて読んだ。面白いと思った記事を1人につき三つ切り抜き、内容と選んだ理由を発表した。

 春日亀さん、横田さんらのグループでは、別の参加者が五輪招致を盛り上げるため東京タワーが五輪の色にライトアップされたという記事を選び、「日本に元気をくれる話題です」と説明。春日亀さんが「私は東京出身で、東京タワーを見ると懐かしくて涙が出ます」と言い、打ち解けていった。短歌の投稿欄も取り上げられ、短歌が趣味という人同士の会話が弾んだ。

 別のグループでは、電車に関するコラムから関西の鉄道の歴史に話が移り、20歳代の男性が、シニア世代の男性に昔の大阪の町の様子を熱心に尋ねるなど和気あいあいに。すぐ2時間が過ぎ、選んだ記事の位置をグループで話し合いながら、画用紙に貼って壁新聞を完成させた。

 陸奥さんは「一人ひとりが編集者になったつもりで、新聞をもとに自分たちのニュースを作り出し、発信できる」と話している。「まわしよみ新聞」についてはホームページ(http://www.mawashiyomishinbun.info/)で紹介されている。

異なる感性 広がる世界

 「まわしよみ新聞」は、陸奥さんが、喫茶店で客同士が記事を話題に談笑しているのを見て、地域交流につなげようと発案。昨年9月から始めた。カフェや集会所、会社、商業施設などで約130回開き、参加者は1500人に上る。今年に入り、神戸市と福島県いわき市で、震災をテーマにした試みを行った。阪神大震災18年、東日本大震災2年の当日の新聞各紙を活用し、双方が作った壁新聞を画像データで送り、意見交換をした。

 授業にこの活動を取り入れている大学も増えている。京都橘大現代ビジネス学部の小暮宣雄教授は「この活動をすると、学生も新聞を新鮮に感じるようだ」としたうえで、「若者は、インターネットに頼る傾向があり、収集するのは自分の好きな分野の情報に偏りがちだ。世代を超えてアナログ世代とデジタル世代が集まって新聞を読むと、新たな興味が生まれ、世界が広がる」と指摘する。(満田育子)

体験を終えて

 春日亀さん「若い世代と一緒に新聞を読むのが楽しかった。ほかの人の興味があることを知るのが良い刺激になりました」

 横田さん「それぞれに選ぶ記事で感性の違いがわかって面白かった。普段より新聞記事をじっくりと読み込めました」

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