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宋美玄のママライフ実況中継

コラム

少子化と高齢化、身近に感じやすいのは?

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今日のわんこの時だけテレビに興味を示す娘です

 4月になって娘の身長が急に伸びた気がします。玄関から靴を持ってきて外に出たいとせがむのがかわいいのですが、外出すると思わぬ方向に歩いて行ったりするので全く目が離せません。歩くのもだいぶ早くなりました。

 先週の記事「少子化対策、しないといけないの?」に沢山のコメントをありがとうございました。やはり以前の私と同じく、少子化対策そのものの意義を疑問視するご意見もいくつかありましたね。人口が減少すること自体は止められないし、むしろ望ましいことだと思いますが、「急激に」若者が減少すると今の現役世代にとっても未来の若者にとっても非常に負担が大きいと予想されるので、多面的な少子化対策が急務だと思います。ただ、一人ひとりの未来に希望が持ちにくい状況だと、国の未来に対しても「みんなで衰退すればいい」となげやりに思ってしまうということもあるのかなと感じました。

議員会館へ行ってきました

 先月、自民党総務会長の野田聖子さんが少子化対策と人工妊娠中絶の問題を絡めて発言したとの報道に対してこちらのブログや週刊誌で反論したところ(参照:「中絶禁止で少子化解消? 野田聖子氏の発言をめぐって」)、婦人公論から野田さんとの対談のお話をいただきました。先日、議員会館に出向いて対談が実現し、様々なトピックについて実のあるお話ができました。あの中絶禁止発言の真意など、詳しい対談内容に関しては来月発売の婦人公論に掲載される予定なので今からとても楽しみです。

 対談の中では、少子化問題と高齢化問題の比較の話題もありました。高齢化問題は、身近な人がどんどん年老いていくのが見えるので、自分の将来の問題だと認識できるけれども、子どもがいなくなってしまった社会で何が困るのかは、具体的な想像が難しいかもしれません。私のブログへの反響と通じるものがあり、なるほどと思いました。

 そして、少子化を少しでも鈍化させるためには、たくさんの施策を組み合わせる必要があると強く感じました。少子化の原因は多岐に渡りますし、一つの政策を提案すれば、それによって得をする人としない人が出てくるので、どこかから「えこひいきだ」と批判が出るのが常です。いろんな家族形態や働き方をしている人がいることを踏まえた対策が必要だといえそうです。

「みんな一緒でないと嫌」

 日本人の国民性として多様化に非寛容かもしれません。例えば、夫婦別姓法案にしても、同姓にしたい人はそうすればいいだけで他人の自由を制限する必要があるのかなと私などは思うのですが、みんな一緒でないと嫌だという人も少なくないかもしれません。似たような風潮で、子供を持っても働きたい、働かざるをえないという人もいれば、育児に専念したいから働きたくないという人もいていいと思うのですが、「~するべき」のように価値観を狭めることで、非常に恵まれた人か、状況をあまり深く考えない人しか子供を産みにくい世の中になっていると思います。

 地球に生命が誕生して以来、種の保存のためには多様性が非常に重要です。少子化への問題意識が低く、多様性に非寛容なままではいけないと思うのですけどね。

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宋 美玄(そん・みひょん)

産婦人科医、医学博士。

1976年、神戸市生まれ。川崎医科大学講師、ロンドン大学病院留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。主な著書に「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)など。詳しくはこちら

このブログが本になりました。「内診台から覗いた高齢出産の真実」(中央公論新社、税別740円)。

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11件 のコメント

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夫婦別姓の利点ってあるの?

まこちゃん

今は多くの企業が旧姓の通称使用をさせてくれますので、キャリアが理由での夫婦別姓は認められないのではないでしょうか? 私は16年以上旧姓で仕事をし...

今は多くの企業が旧姓の通称使用をさせてくれますので、キャリアが理由での夫婦別姓は認められないのではないでしょうか?
私は16年以上旧姓で仕事をしておりました。名刺には戸籍名を()に入れていまして、名刺を渡した相手にいつも面白がられました。変わっているねって。そういうユーモアで乗り切れることは沢山あります。
日本古来からある戸籍制度をぶち壊したり、子供の名字をバラバラにしたり、そこまで自分の都合を優先しなければならないのでしょうか。ちなみに、私はアメリカ企業におりましたので、名刺の裏のローマ字の名前には、ミドルネームで旧姓を入れていました。
海外での仕事がどうとかの理由を付ける方がいらっしゃるようですが、論文でもなんでもミドルネームに旧姓を入れるやり方があるということをお忘れなく。元外資系社員の意見ですから間違いありません。
後々専業主婦になるのなら新姓にしておけば、辞めた職場との関係も完全に清算できます。未練を残さずに新生活に入れるという意味でも家庭と職場は名前も切り離しておいた方が賢いとも言えます。
職場では離婚した人・再婚した人なども沢山見ていますが、皆さん、上手く旧姓を使って表面には出していませんが、プライベートは新しく出直しています。名前が変わることは新しい生活を意味します。それをネガティブに捉えなくてもよいのではないでしょうか?ちなみに私は結婚して夫の名字になりましたが旧姓よりかっこいい名前なのでラッキーと思っています。生まれた家の名前を一生引きずらないことも結婚で姓を変えることのメリットの一つだと思います。

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「今」も見て、対策を

kame

「少子化対策」、今より未来を心配する言葉です。今の我が身の事で精一杯の人には、どんなに熱く説かれても、やっぱり他人事です。「未来のために」今、出...

「少子化対策」、今より未来を心配する言葉です。今の我が身の事で精一杯の人には、どんなに熱く説かれても、やっぱり他人事です。
「未来のために」今、出産する人を増やさなければならないのでしょうか。
そもそも、人が誰かを愛し、生活を共にしたいと願い、この人との子を産み育ててみたいと思う、そういうことは理屈じゃないと思うのです。それらを阻害する要因が、多岐に渡って、存在するという社会、自助努力だけでは限界を感じる人がいる現状、それだけでもう十分、不健全です・・・「少子化がいけない」ことの理由説明や、将来を計算する以前にも。

私は、結婚8年目に最初の子を授かり、今は2児の母ですが、振り返って、夫婦共々、毎月100~180時間の超勤の日々の中、結婚、妊娠できたことが奇跡的とも思えるほどです。退職していなければ、2人目も産んでなかったです。

出産、育児のために乗り越えなければならない多種多様な壁があるとしたら、それを越えやすくする為のハシゴをかけてまわることも、大事な政策だと思いますが、同時に、今ある壁を崩して低くすることも忘れないで欲しいです。夜間保育が充実されても、長時間労働がそのまま置き去りというのでも不具合です。

少子化の背景には、文化的影響も多分にあると思われますが、今の日本の文化や国民性が急速に変わるわけもなく、海外の成功事例が日本で通用するとも限りません。現状もしっかり見て、日本にそぐう方法を考えることが要ると思います。

少なくとも、過労死寸前の人がいる一方、職の無い人があふれるような労働環境が前提のまま、ただ、将来困るから産めよ殖やせと、短絡的な政策の矢を放つばかりのやり方では、押し付けがましさや政治不信も覚えようというもの。今現在の、誰しもの生活的余裕を生んでいくことを考えるのが、結局は、少子化の鈍化にもつながるのではと思います。

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多岐に渡る少子化の原因を整理するべき

かのこ

私は出生人口増加策ではなく、移民受け入れを行うべきだと思っていますが…(しつこい)あくまでも出生人口の増加で少子化対策を行おうと言うのであれば、...

私は出生人口増加策ではなく、移民受け入れを行うべきだと思っていますが…(しつこい)
あくまでも出生人口の増加で少子化対策を行おうと言うのであれば、
 1.どういう人々に対して
 2.どういう政策を
 3.どのくらいの予算で行うのか
 4.それにより増加が見込まれる出生人口
 5.その政策を行った場合のリスク
を明確するべきだと思います。
要するに、何人増やすのにいくら使って、将来にどういうリスクを抱えるか、その妥当性を議論する。

例えば待機児童の解消については、
 1.共働きを希望する夫婦に対して
 2.保育所増設及び保育士育成を
 3.年間xx億円規模で行う
 4.待機児童数は2011年10月時点46620人(待機児童が0になることで増える出生人口はどの程度?)
 5.少子化が更に進んだ将来、増設した保育所が余り、保育士が失業する可能性が大

一つ一つの政策に対してこのような視点で仕分けを行い、どの政策を行うべきなのかを整理しなければ、話が発散してしまうばかりです。
ちなみに、今回のエントリで触れられた夫婦別姓については、その法案を通すことによってどのくらい出生人口が増加するのかわかりません。
法案の是非はともかく、出生人口の増加にはあまり寄与しなさそうですので、少子化対策とはわけて考えるべきかと思います。

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