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遺伝のはなし

からだコラム

[遺伝のはなし]知ることで育児に自信

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 私は大学病院で、遺伝や遺伝子に関する悩み・不安を抱える妊婦さんや患者さんにお会いしています。

 今回は、出産に関わる遺伝カウンセリングを紹介します。

 Kさんは年齢が高いことを不安に思って、病院で羊水検査を受けました。その結果、おなかの赤ちゃんは「クラインフェルター症候群」だと告げられました。

 Kさんは予想外のことに驚き、大学病院の遺伝外来を訪れました。

 通常、男性はX、Yという性染色体を1本ずつ持っています。クラインフェルター症候群は、男性でX染色体が1本余分にあるものです。身長が高めになったり、成人後に不妊症になったりする影響が出ます。

 ただ、気づかないまま成人し、ごく普通に社会人となり結婚している人もたくさんいます。頻度も男児500人に1人程度と比較的多いのです。

 もし羊水検査を受けずに出産していれば、普通の男の子として育てていた可能性が高かったでしょうとお話ししました。反対に、あらかじめ病気がわかったことで、成長に応じた男性ホルモン治療などの対策が取れますねと話し合ううち、Kさんは出産し、育てる自信を取り戻しました。

 遺伝カウンセリングの対象は、出生前診断や遺伝性のがん、子どもや大人の難病など多岐にわたります。遺伝や遺伝子によって起こる様々な問題を、医学的にわかりやすく説明し、相談者が状況に適応し、自分らしい選択をすることができるように支援するプロセス全体を、遺伝カウンセリングというのです。(四元淳子、昭和大病院認定遺伝カウンセラー)

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