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電動自転車 この1台
坂道でも軽い力でペダルをスイスイこげる電動アシスト自転車。春の入学・就職シーズンを前に、各社は機能を充実させた新モデルを相次いで発売している。普通の自転車よりも高額なだけに、自分に合った1台を選びたい。
充電1回54キロ/こぐ速さ感知
電動アシスト自転車は、電動モーターで人がペダルをこぐ力を補助する自転車だ。センサーがペダルを踏む力や回転数などを感知し、それに応じてモーターが動く。主に上り坂を走行する際に威力を発揮する。モーターだけでは走行できず、免許は必要ない。
1993年の発売当初は、高齢者の利用が中心だったが、最近では、通学や通勤用で利用する人も増えている。
バッテリー容量増
パナソニックサイクルテックの「ビビ・DX」は幅広い用途に対応するモデルだ。2012年12月に発売した新モデルではバッテリー容量を従来より約10%増やし、1回の充電で走行できる距離は30キロ・メートル(パワーモード時)に延びた。消費カロリーを表示するメーターも搭載した。3月1日に発売したスポーツタイプの「ジェッター」は、通勤やサイクリング用。10段変速で、13・2アンペア・アワーの大容量バッテリーを搭載し、走行距離は54キロ(同)と長い。
乗り心地良い
ヤマハ発動機は、走行状況をきめ細かく把握することができる「トリプルセンサー」を開発した。これまでは、速度とペダルを踏み込む力を感知するセンサーを採用していたが、新たにペダルをこぐ速さを感知するセンサーも加えられた。
これにより、緩やかな上り坂などでもモーターが作動するようになり、「スムーズにこぐ力を補助でき、乗り心地が良い」(広報宣伝部の斎藤真理子さん)という。
新センサーは、14日に発売した標準タイプの「PASナチュラL」などから搭載し、29日には通勤・通学用の「PAS CITY―L」などを発売する。
車体おしゃれ
ヤマハ発と相互OEM(相手先ブランドによる生産)をしているブリヂストンサイクルは、30歳代主婦向けのファッション誌「VERY(ヴェリィ)」と共同開発した子供乗せ用の「ハイディビー」が、おしゃれなデザインで人気を集めている。今月発売された新型モデルでは、トリプルセンサーを搭載したほか、車体の色にもこだわり、従来の5色に加え、グロスネイビーなど2色を限定1000台で発売した。
5年で交換必要
ほとんどの機種は、充電する際、バッテリーを取り外し付属の専用充電器で行う。充電時間は5時間ほどが一般的だ。ただ、充電回数が700~900回になるとバッテリーの容量が半分くらいに下がる。通常、5年くらいをめどにバッテリーを交換するとよい。価格は3万円ほどだ。
試乗時に用途考えて
電動アシスト自転車は、自転車に乗れる人なら簡単に運転できるが、初めての人は購入前に試乗させてもらうといい。
専門店「サイクルショップ・オギヤマ」(東京都大田区)を運営する荻山商会の荻山靖久社長は「どんな使い方をするかをよく考えて、バッテリーの大きさなど自分に合った自転車を選んでほしい」と話す。(西原和紀)
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