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オトコのコト 医師・小堀善友ブログ

妊娠・育児・性の悩み

偉人たちも下痢だった

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 前回は、男にだけ使うことができる過敏性腸症候群(IBS)の薬「イリボー」を紹介致しました。いろいろ調べてみると、IBSは、現代人だけの病気ではなかったようです…

石田三成、徳川家康、ローマ皇帝も!

 まず、石田三成です。歴史好きの方にはけっこう有名なエピソードのようですが、関ヶ原の戦いに向かう道中、三成は腹痛と下痢に悩まされたと言われています。神経が細やかであった三成にとって、戦い、しかも天下分け目というここ一番の勝負は、大変なストレスであったことが考えられます。

 一方、対戦相手となった徳川家康にもこんな話が伝えられています。武田信玄と戦い大敗した三方ケ原の戦いでの出来事です。浜松城に逃げ帰る途中、武田軍に追いつかれた家康は、その極度なストレスで便失禁したと言われています。

 さらに、海外にも目を向けてみましょう。ローマ帝国の初代皇帝アウグストゥスは見かけが青白くひ弱で、腸が弱く、湿疹と気管支炎に悩み、小食で酒も飲まず、常に腹巻き、襟巻き、毛糸の帽子を身につけ、常備薬を携帯し、侍医を身辺においていたことなどから、IBSであった可能性が高いと考えられています。

 いつの世も、ストレスとは無縁ではなかったのです。かつての偉人もみんなストレスに悩まされ、IBSとも闘っていたのです。遠い昔から、働き盛りの男性を悩ませるストレスと下痢。「たかが下痢で」と受診をためらう方も少なくないようです。でも、勝負に勝つためには、まずは下痢を征す、偉人たちのエピソードが、教えてくれているのではないでしょうか?

 なお、特効薬であるイリボーは、もともとは抗がん剤治療中に使われる制吐剤(吐き気止め)でした。容量をとても少なく使うと、IBSに非常に効果的であるということが分かったのです。そんな開発の経緯も面白いですね。

 遠い昔から、働き盛りの男性を悩ませるストレスと下痢。「たかが下痢で」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。

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小堀善友 (こぼり よしとも)

泌尿器科医 埼玉県生まれ

2001年金沢大学医学部卒、09年より獨協医科大学越谷病院泌尿器科勤務。14年9月から米国イリノイ大学シカゴ校に招請研究員として留学。専門分野は男性不妊症、勃起・射精障害、性感染症。詳しくはこちら
主な著書は『泌尿器科医が教えるオトコの「性」活習慣病』(中公新書ラクレ)。詳細はこちら

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3件 のコメント

イリボーについて補足

しがない薬剤師

男にだけ使うことができる過敏性腸症候群(IBS)の薬「イリボー」 と紹介されていますが、男性の服用量の『半量』であれば女性に使用可能です。 ちょ...

男にだけ使うことができる過敏性腸症候群(IBS)の薬「イリボー」
と紹介されていますが、男性の服用量の『半量』であれば女性に使用可能です。
ちょっと昔は本当に男性のみでしたが・・

男性には通常5μg
女性には通常2.5μg
女性でも相談すれば出してくれると思います。

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戦争がもたらすストレス

Tommy

命掛けで戦っていたのだから、極度のストレスがあって当然では?現代の大多数の日本人にはこの方々の苦労は理解できないと思います。

命掛けで戦っていたのだから、極度のストレスがあって当然では?現代の大多数の日本人にはこの方々の苦労は理解できないと思います。

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初代皇帝アウグストゥス

tachi33

初代皇帝アウグストゥスは、ニンニクで治療していたのでしたっけ?

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