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ケアノート

医療・健康・介護のコラム

[安藤優子さん]仕事との両立 悩みに共感…読者の反響

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 キャスター安藤優子さんの「ケアノート」に、読者から手紙やメールが相次いで寄せられた。

 仕事と介護の両立に悩んだ安藤さんの姿に、自分の介護を重ねた人が多かったようだ。

 安藤さんの母みどりさん(87)は認知症を患い、5年前から東京都内の施設で暮らす。母の入所にあたって、安藤さんは一時、「自宅に引き取ろうか」と思い悩んだ。しかし「不規則でハードな仕事との両立は難しい」という周囲の助言もあり、入所を決断した。

 神奈川県の女性は、「大変な決断だったのでは」と安藤さんを気遣う。この女性も店を営みながら認知症の義母を10年世話し、心身がボロボロになったという。「介護する人は、自分をリフレッシュしてほしい」

 神奈川県の男性(74)は「認知症の母を家族だけで介護しよう」と、5年ほど自宅で介護した。だが床ずれができるなどし、施設に入所させることに。「家族で介護するのが美徳と思っていたが、自己満足だった。息子たちにも負担をかけた」と振り返る。

 安藤さんの母は、入所後に絵を描いて明るさを取り戻した。このエピソードには、「いくつになっても、これはという趣味を持つことの大切さを知った」(埼玉県の女性)という感想が寄せられた。

 こうした読者の声に安藤さんは「施設で母が受けている細やかな介護は家族だけでは到底できなかった。外部の援助を受けることに『後ろめたさ』を持たないで」と話す。

 施設のサービスだけでなく、在宅で利用できる介護サービスも多くある。「認知症の人と家族の会」代表理事の高見国生さんは、「どう介護するかは自分だけで判断せず、地域包括支援センターに相談しましょう」と話す。同センターは、地域ごとに設置されており、専門家がアドバイスしてくれる。

 同会は認知症の家族をもつ会員約1万1000人が情報交換したり、励まし合ったりしている。電話相談(0120・294・456)も受け付けている。高見さんは「介護のために仕事を辞めなければ、と考える人もみられるが、辞めれば経済的に苦しくなることが少なくない。一人で悩まず、気軽に相談を」と呼びかけている。

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