いのちに優しく いまづ医師漢方ブログ
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眠くならない花粉症の薬
先日、猫の記事だけが載っている「ねこ新聞」を知り合いから読ませていただきました。どうも、人間と同じように猫も花粉症で苦しんでいるようですね。
そんな猫もつらいこの季節ですが、花粉症の人間(?)に漢方薬で最も使われるのは、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)です。「味が少し酸っぱくて飲みにくい」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、おすすめの薬です。
わたしはこの薬を処方するとき、いつもこの名前が「鼻水(昔は青鼻ともいいました)が、滝のように流れる」という意味に思えて、思わずクスッと笑ってしまいます。この名前の由来は青鼻ではなく、古来中国で四方を守護する四神の一つのことで、西方の白虎、南方の朱鳥、北方の玄武とともに、東方を守護する神獣「青竜」からきています。
抗ヒスタミン剤の眠気が心配な方に
花粉症に用いられる西洋薬としては、抗アレルギー剤があります。代表的なものは抗ヒスタミン剤で、鼻水や鼻閉感を取ってくれます。しかし、副作用に「眠気」があり、睡眠薬代わりに使っている方もおいでだと思います。わたしはどんなに弱い抗ヒスタミン剤でも、「眠気」に襲われてしまうため、かなり用心して使うようにしています。
しかし、小青竜湯では「眠気」という副作用がないといわれているので、わたしのように抗ヒスタミン剤に弱い方には、漢方薬をお薦めします。
カバンにいつも小青竜湯
さて、小青竜湯を処方されたとき、ぜひカバンなどにいつも入れておいてください。
小青竜湯は、花粉を吸い込んでしまう前に内服しておくと効果的ですが、即効性もあります。内服するのを忘れて外出したときも、カバンの薬を内服すれば、症状が出始めてからでも効果があります。
ぜひ、漢方薬を上手に使って、花粉症の時期を乗り切りましょうね。