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オトコのコト 医師・小堀善友ブログ

妊娠・育児・性の悩み

ホルモン治療で長生きできるの?…男性更年期

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 以前、男性更年期について紹介しました。

 今回は久しぶりに、男性更年期障害について書いてみます。まずはおさらいです。

減る男性ホルモン、高まる死亡率

 更年期障害は、女性だけのものではありません。

 女性の更年期障害の始まりは、「閉経」というイベントがあり、その前後で女性ホルモンが急激に低下するのでわかりやすいです。しかし男性には閉経に代わるようなイベントが無いため、今まで男性の更年期問題に関しては触れられないで来ることが多かったのです。

 しかし、男性も男性ホルモン(テストステロン)が加齢に従い徐々に低下してきます。そのために、さまざまな問題が引き起こされるのです。たとえば、糖尿病、肥満、心血管の病気、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)およびリビドー(性欲)の低下など多くの健康問題と関連しているのです。

 また、テストステロンの値が正常の場合と比べて、死亡率が倍加することも報告されています。

男性ホルモンを補充すると

 テストステロンの値が低く、心身に症状がある時に、男性ホルモン(テストステロン)補充療法を行う場合があります。日本では、通院での筋肉注射や、市販薬(軟膏)が使えます。テストステロン補充療法によって筋肉量、骨密度、インスリン感受性(つまり、糖尿病のこと)、およびリビドーが改善されます。一方で、男性ホルモンと密接に関係している前立腺がんや、前立腺がんによる死亡、心血管疾患のリスクの増加などが懸念されます。

 そうとなると、気になりますよね。男性ホルモンの補充で、体の調子は良くなりそうなのですが、最終的に長生きすることはできるのでしょうか?

 一つの研究を紹介しましょう。昨年、テストステロンの値が低い男性への、テストステロン補充療法の影響を調べた結果が発表されました。米国で、1000例を超える患者のデータを抽出し、1)テストステロン補充療法の処方、2)治療期間、死亡データを調査、解析しました。

 結果をごく簡単に説明すると、テストステロン補充療法を受けた人たちは、治療をしなかった人たちと比べると明らかに生存期間が延びていました。

 テストステロンの値が低い男性更年期患者さんへのテストステロン補充療法は、長生きにつながるということですね。うむむ、恐るべし男性ホルモン。

 私の外来にも、テストステロン補充療法を受け、大変調子が良い人がいらっしゃいます。ご心配な方、元気に長生きしたいというあなた、一度、ホルモン値をチェックしてみませんか?

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オトコのコト_小堀善友顔120px20150821

小堀善友 (こぼり よしとも)

泌尿器科医 埼玉県生まれ

2001年金沢大学医学部卒、09年より獨協医科大学越谷病院泌尿器科勤務。14年9月から米国イリノイ大学シカゴ校に招請研究員として留学。専門分野は男性不妊症、勃起・射精障害、性感染症。詳しくはこちら
主な著書は『泌尿器科医が教えるオトコの「性」活習慣病』(中公新書ラクレ)。詳細はこちら

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1件 のコメント

テストステロン

肝硬変治療中のryo

市販薬を購入する場合名称は何と言いますか?アミノレバンを服用してますが影響はないですか?

市販薬を購入する場合名称は
何と言いますか?
アミノレバンを服用してますが
影響はないですか?

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