文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

海原純子のハート通信

yomiDr.記事アーカイブ

気持ちを落ち込ませないための3つのヒント

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 今週は気持ちを落ち込ませないための3つのチェックポイントについてお話したいと思います。

 第一は、嫌な気分になった時、「これは事実か、想像か」と確認することです。例えば、「相手に嫌われているんじゃないかしら」「これはうまくいかないのでは」「不快な思いをさせたのでは・・・」「ヘンな人と思われているかも・・・」などと想像して気持ちが落ち込んだことはないでしょうか。

 多くの場合、人は自分の想像で不快になり、気持ちを落ち込ませているものです。嫌な気分のもとは相手ではなく自分の想像から生まれたものであることが多いのです。

 第二に「1回の失敗で、もうダメと思っていないか」の確認です。1回失敗して自分はそのことに向いていない、ダメな人間だ、と落ち込んでいませんか。失敗したらその原因を見つけて再チャレンジしよう、という思いと心構えを持つのは大変難しいものですが、1回ですべてが終わる、という思考回路は気持ちをめげさせてしまう大きな原因です。

 例えば、何回でもやってみよう、とは思えなくても、1回ダメでも次もう1回だけでもやってみよう、という気持ちで過ごすと少し前向きになれるものです。

 第三に、「すべての人に好かれたい」「すべての人に共感されたい」という思いにしばられていないか確認してください。自分を嫌いな人もいるし、虫が好かないと思っている人もいます。最初から批判的な意地悪な人も感じの悪い人もいます。しかし、そんな人ばかりではありません。

 一人に嫌われてイヤミを言われたら、あなたの味方になってくれる一人のことを思い浮かべましょう。味方のことを思い浮かべて元気を出す。これを確認してみるのも元気になるヒントです。

 当たり前と言えば当たり前の3つのチェックですが、時々、再確認も必要です。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

海原純子ブログ_顔87

海原 純子(うみはら じゅんこ)

1976年東京慈恵会医科大学卒業。日本医科大学特任教授。医学博士。2008-2010年、ハーバード大学及びDana-Farber研究所・客員研究員。現在はハーバード大学ヘルスコミュニケーション研究室と連携をとりながら研究活動を行っている。

海原純子のハート通信の一覧を見る

5件 のコメント

味方はかならずいる

toohuudoo

何か憂鬱な気分のときは、「今じぶんは気持ちが落ち込んでいるようだ」とはっきり認識することから解決が始まると思う人間は集団の中で味方を作ろうとする...

何か憂鬱な気分のときは、
「今じぶんは気持ちが落ち込んでいるようだ」とはっきり認識することから
解決が始まると思う
人間は集団の中で味方を作ろうとする本能がある。
他者への善意といわれるものは、
「情けは人の為ならず」ということわざの正しい解釈、つまり、
人に情けをかけるのは、自分の為である、という意味で、この
ことわざは人間本能の真髄をついている。つまり、そうするとこで、
自分の味方を作ろうとする本能なのである。
情けをかけたら、何かの得をするという意味ではなく、そうだとすると、
これは卑小なことわざになってしまう。
善意を施したり、道徳律を守ったりするのは孤立しないためのものであり、
それに反する事をしたと思うと、味方を失った、孤立した、という気分になる。
これは悲しい気分を誘発する。
少々へまをしたりして、
「今自分は落ち込んでいるぞ」と意識したら、
「いやこんなたいした事もない事でみんなが自分を敵にしたり、
疎外したりはしてしないぞ、少なくともあの友達は味方だ」
などと考えれば気が楽になると思う。
もう一つ、無理に笑顔を作らない事だ。
もっとも自然な表情がいい。自然な表情とはニュートラルな表情の事である。
心が表情を作るだけなのでなく、表情も心を作るからだ。
作り笑いは自分を卑屈にする。そして、自分に対して実に悪い心理的影響がある。
それに人はそういう作り笑いは敏感に感知する能力を持っているので、逆効果
でもある。

つづきを読む

違反報告

自分らしさを忘れない!

ニカニカ

海原先生のお言葉に共感しました。私も思い当たるところがあります。言った後にあんな事を言ったけど、気を悪くしてないかな?と思って落ち込んでしまうこ...

海原先生のお言葉に共感しました。私も思い当たるところがあります。言った後にあんな事を言ったけど、気を悪くしてないかな?と思って落ち込んでしまうことが・・・
 自分が不安なときは、一番の友達に相談して、気持ちを切り替えます。

つづきを読む

違反報告

体験と認知機能のコントロール

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

昨日、爆傷研究会という会で防衛医大の先生が面白い発表をされていました。爆発による衝撃モデルを胸部に経験させたマウスを解析したところ、認知機能の低...

昨日、爆傷研究会という会で防衛医大の先生が面白い発表をされていました。

爆発による衝撃モデルを胸部に経験させたマウスを解析したところ、認知機能の低下が確認されたそうです。
老化、細胞周期調節、アポトーシスなどの神経活動に関わる遺伝子の発現が変化していたそうです。

研究段階であり、マウスの行動異常や逆に成長した部分の調査はまだとのことでしたが、この実験の背景にあったのは、従軍兵における精神障害、記憶障害、集中力低下などの高次脳機能障害の発現です。
(僕は、戦場と一般社会の違いによる適応障害の問題が関係している部分もあると思います。認知の種類や肉体の反応などの項目によっては進化している部分もあると思います。)

とはいえ、高次脳機能障害がただの機能低下とは限らないことが医学的によく知られています。
いわゆる普通や一般の範疇から外れている超人であることもよくあることです。
そう考えれば、体験からの環境適応や進化という発想でとらえることもできます。

例えば、細かい解析と大ざっぱな理解とどちらが優秀でしょうか?
おそらく、日本では前者の方が有効とされています。
そういう文化だからです。

けれども、国(環境)によってはそうではないですね?
多分、衝撃にさらされると、その経験をもとに適応するシステムが人間に備わっているんだと思います。

しかし、思えば、人類の歴史の中でこれほど多くの人間が高度文明を享受しているのは「おかしな」ことで、だからこそ、適応障害としての気分・精神障害が起こっているのかもしれません。
そういう意味では、ここに書かれているような認知コントロールの技術は重要になってくると思います。

つづきを読む

違反報告

すべてのコメントを読む

最新記事