楽ラク介護術
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(42)緊急時 一覧表が便利
自宅で急に具合が悪くなり、急いで病院に行かなくてはいけない。または、救急車を呼ばなくてはいけないという場面に遭遇したらどうしますか。今回は緊急時の備えを考えてみます。
まず、素早く連絡できるように、電話のそばに電話番号を書いた紙を貼っておきます。特に高齢の方や持病のある方は、他の人に連絡をしてもらう状況も考え、見やすい場所にします。
かかりつけの医療機関、受診している診療科、主治医の名前、家族やケアマネジャーなど緊急時に連絡をとりたい人のほか、自宅の住所も書いておきます。私が便利だと感じたのは、長女などの続柄を名前の横に記した一覧表でした。
次に病院に持っていくものです。保険証、かかりつけの医療機関の診察券、飲んでいる薬の一覧表(なければ薬)が必要です。生年月日や普段の治療状況もある程度はわかるので、かかりつけではない医療機関に行く場合や、救急車を呼んだ時に役立ちます。付き添う方は、帰りに備えて、家の鍵、財布、上着などを忘れないようにしましょう。
救急医療情報キットを用意している市区町村もあります。プラスチックの筒に保険証のコピーや、緊急連絡先、かかりつけ医、持病や薬の情報などを入れ、冷蔵庫にしまいます。キットがあることを示すマークがあるので、表示しておきます。高齢者のみの世帯に配布するなど、自治体で運用が異なります。
自分ひとりのときに具合が悪くなったり、目の前に具合の悪い人がいたりする場合、想像よりも慌ててしまうものです。連絡先や、最低限これを持っていけば良い、というものを準備しておくだけで、いざという時の助けになります。(竹森志穂、「訪問看護ステーションしろかね」所長)
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