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からだコラム

[あなたと家庭医]医学教育 実技重視の流れ

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 「それでは、試験開始です!」

 いつの時代になっても試験というのは嫌なものです。家庭医になるにも、厳しい試験を通らなければなりません。

 私が受けた家庭医療専門医試験では、筆記試験に加え、40項目にも及ぶリポート提出、そして実技試験がありました。実技試験は「OSCE(オスキー)」と呼ばれ、模擬患者を相手に、まるで本当の診察室におけるやり取りのように、話を聞いた上で診断をくだし、治療法について説明するのです。

 「最近、眠れないんです」という不眠の患者、「パーキンソン病をわずらう父が最近物忘れが激しくて」という認知症を疑う患者の親子、「身体中にぶつぶつができました」という子供とその母親など、10パターンのブースを回ります。

 こうした実技試験は2000年代から、医学部や薬学部のカリキュラムにも取り入れられ、教育現場でも大きな変化をもたらしました。ペーパー試験だけでは測ることができない、患者さんとのコミュニケーション力、医師としての適切な態度なども評価できるからです。

 もう一つ、医学教育では大きな改革が進行しています。実際の患者さんに接する実習で医学生がカルテを書いたり、採血をしたりと、研修医に近い仕事を担います。これを「診療参加型臨床実習」と呼びます。

 私が医学生だったときは実技試験もなく、臨床実習も見学中心でまさに隔世の感があります。医学生にとっては大変な時代ですが、いずれ彼らが良い医師となり未来の医療を担ってくれることでしょう。(孫大輔、家庭医療専門医)

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