オトコのコト 医師・小堀善友ブログ
妊娠・育児・性の悩み
前立腺がん手術後の勃起障害
まずは、前回のおさらいです。前立腺がんには、次の4つの治療法があります。
(1) 経過観察
(2) 手術
(3) 放射線療法
(4) ホルモン療法
患者さんの年齢が比較的若かったり、がんが組織の一部に限局していて悪性度が高い場合などには、前立腺を手術で摘出する場合があります。
手術には、さまざまな合併症が起る場合があります。代表的なのは、尿失禁(尿が漏れやすくなってしまう)がありますね。そして、オトコとして重大な合併症に、「勃起障害」があります。
前立腺の周囲には、勃起に関わる神経が走っています。手術で前立腺を摘出する際に、どうしても、その神経を切断せざるを得ない場合があります。そうなると、勃起ができなくなってしまうのです。
しかし、100%というわけにはいかないのですが、勃起障害を防ぐための方法があります。
1) |
神経温存手術 勃起をするための神経を残す手術です。がんの位置によっては、温存できなかったり、温存しても勃起ができなくなってしまうこともあります。温存しない手術よりも、繊細な技術が必要で、難易度が高いです。また、温存しても勃起が完全に戻らない場合もあります。 |
2) |
勃起のリハビリ 術後比較的早い時期にバイアグラ・レビトラ・シアリスなどの勃起治療薬を使うことで、勃起の能力を改善させることができるという報告があります。 |
前立腺手術では、事前に、合併症についても説明し、「勃起の神経を温存するかどうか」を決めます。
でもその時に……患者さんが希望を伝える前に、奥様の方から「切っちゃってください」と、すぱっと言われちゃうことが意外に多いんですよね。すべてとってしまった方が、再発や転移の心配がないと考えているのか、はたまたもう夫婦生活がないので、不要と思っているのか……ならば、奥様にとっては、何の問題もないかもしれませんね。
でも、やっぱり、オトコにとっては一大事であることを、奥様にも理解してもらった上で、納得した選択をしてほしいな、と思います。
◇
前々回のブログ、クランベリージュースのおいしい飲み方について、アメリカ在住の方からコメントをいただきました。ありがとうございます。試してみようと思います。
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最近めったにブログに目を通す事もなく成り、慾が無くなったのか、かといって自暴自棄ではなく、しっかり自分のこれからの将来を考えているのですが、車を電気自動車に変えたら遠出が出来なくなり、悪童ぶりが出来ず、羽二重餅もご無沙汰で。
そんな時久しぶりに、めざめたじいさんの声。
そうですね、快適な排泄が出来ればそれで良しと、人生の謳歌は生きがいを感じる事、それは生活の満足度、人にやさしく働き掛けるうれしさ と。
神の声だなあ。
ゆったり時は流れ、有限の時を知るにつけ、生きがいを何処に求めるかが今の、さしずめ、私に課せられた課題かなあ。
上野のシニアの男が集まるバー、ノンケだった自分が眼の玉の飛び出るほどの雰囲気、会話、おもてなし、苦労も一瞬にしてすっ飛んでしまうほどに、温かな空気が、何とも言えず月一顔を出している。
こんな環境が、失って嘆いてい人のためにもなると、ぜひお勧めしたいのだ。
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PSA数値は、触診でも上がる?
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循環器の医師に聞いたところ、PSA数値は前立腺の触診でも上がると聞きました。物理的刺激でなくても、体調によっても上下するとも。 経過観察しなが...
循環器の医師に聞いたところ、PSA数値は前立腺の触診でも上がると聞きました。物理的刺激でなくても、体調によっても上下するとも。
経過観察しながら、急に数値が上がった場合、ホルモン療法がよいと薦められました。副作用も少なく、顔が少し丸くなる程度。数値は激減するそうです。
私の場合は、勃つか勃たぬかが問題ではなく、快適な排泄さえ出来ればそれでよいと考えています。それさえままならない友人を見ていると、気の毒になります。
人生を謳歌するのは、生き甲斐を感じることです。生きる喜び、生活の満足度、人に優しく働きかける嬉しさ、それができれば言うことなしです。
病気を気に病むこと無く、張りのある生き方を模索しています。ひとから「若いですね」と、おだてられながら・・・。
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立つか立たぬか それが問題だ
埼玉のシニア
めざめたじいさんも、未だがんばっている、ガンに対して闘っている、そう、男の印は勃起なのに、簡単に切ってくださいとか、取ってくださいなどと言わぬ事...
めざめたじいさんも、未だがんばっている、ガンに対して闘っている、そう、男の印は勃起なのに、簡単に切ってくださいとか、取ってくださいなどと言わぬ事、金輪際言わぬ事。
70歳だからいいとか、80になればいいとか、とんでもないのです。奥さんの未だおる方は何も感じないでしょうが、相方がいなくばれば男は外に出て社会活動、個人の趣味、お付き合いで結構異性に触れたりします。
あるいはまた、同性でも何かと気ごころが解り合える人が出来たりします。そんな時、やはり男を実感する時が必ず、必ず来るのです。
人生100歳の時代、未だ60は子供、70は少年、諦めてはいけません。アメリカでは、前立腺がんは切らないと言うことですよ。よほどの事でなければ、切らない治療をお願いしましょう。そして
男を死ぬまで謳歌しませんか。
立つか立たぬか それが問題なのです。
ハムレットになりましょう。
おお、オフェリアよ。私に力を与えておくれ。
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