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いのちに優しく いまづ医師漢方ブログ

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がん患者さんへの風邪対策法

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 マスクをして歩く人が増えてきました。皆さん、もう予防接種はお済みですか? SARSや新型インフルエンザなど、新しい感染症が発見されるたびに新しい治療法が求められていきます。予防策としてワクチン接種を行ったり、最近ではインフルエンザウイルスに対する治療薬(タミフルやリレンザなど)が開発されてはいます。それでも、冬になると流行する風邪への対策は、未だに「うがいと手洗い」が原則です。

 風邪ウイルスに効く西洋薬がないため、何かよい方法がないか?とがん患者さんからよく質問を受けます。確かに免疫力が落ちているがん患者さん達には重要な問題です。

 わたしが大切にしていることは、風邪についての基本的知識をちゃんとがん患者さんに理解してもらうことです。そして、風邪に感染した後の対処を速やかにしていただくための注意事項を覚えてもらうことです。

 そこで今回は、わたしが外来で行っている風邪対策法をこっそりお教えしますね。

 風邪の季節になったら、人混みを避け、外出時はマスクを付けてもらうようにします。基本は「予防」だからです。もちろん、「手洗いとうがい」は励行します。もし風邪を引いてしまった場合、がん患者さんは症状の進行が早い場合がありますので、初期症状を見逃さないことが大切です。 


(1)

 「あなたの風邪は、どこから来ますか?」という質問を最初にします。どこかの宣伝文句のようですが、これは大切なポイントです。

(2)

 さらに、ご本人が気づく最初の症状を探します。例えば、「ノドから来ます。」と答えられた方には、「では、ノドが痛くなる前には、どんな感じですか?」と名探偵よろしく質問攻めにしていきます。

(3)

 体の変調の最初のサインが見つかったら、「その症状に気づいたらすぐに漢方薬を内服してください。」と初期症状のための漢方薬を選びます。


 あとは、内服方法の細かい指示を出しながら、「食事は、消化のよいものとよく言いますが、お粥や温かいうどんなど、体が温まるものを選んでください。できるならば水分を多めに取るとよいでしょう」「お風呂は体力がある方ならば大丈夫でしょうけれど、控えた方がよいでしょうね」「炊事、洗濯など家事もあるかと思いますが、冷たい水を避けて、指先も極力冷やさないようにしてください」「睡眠はいつもよりも多めにとってくださいね。体を癒やすことが大切ですよ」と説明します。

 いかがでしょうか? 風邪対策のポイントは、自分の体のサインを見落とさないようにすること。自分の健康を自分自身で守っていく心がけを身につけることです。

 あなたは、どんな風邪対策をされているでしょうか? 年齢や性別、地域によっても対応策は様々だと思います。ぜひ、ご意見をお聞かせくださいね。楽しみにしております。


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いまづ医師の漢方ブログ_顔120

今津嘉宏(いまづ よしひろ)

芝大門いまづクリニック(東京都港区)院長

藤田保健衛生大学医学部卒業後に慶應義塾大学医学部外科学教室に入局。国立霞ヶ浦病院外科、東京都済生会中央病院外科、慶應義塾大学医学部漢方医学センター等を経て現職。

日本がん治療認定機構認定医・暫定教育医、日本外科学会専門医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

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1件 のコメント

元気があれば何でもできる。

寺田次郎 関西医大73期 六甲56期

そんなセリフが有名な人がいますねえ。 ウィークポイントは人それぞれなので、それをバロメーターにするのは有用ですね。 それで、風邪に限らず、身体全...

そんなセリフが有名な人がいますねえ。



ウィークポイントは人それぞれなので、それをバロメーターにするのは有用ですね。

それで、風邪に限らず、身体全体の調子をつかむこともできます。



風邪は万病のもとと言いますが、風邪に限らず、全ての病は全身の体力を消耗させます。

だから、清潔と心身の栄養、睡眠で全身の健康状態を高めることがすべての治療の基本だと考えています。

それが崩れている人間に薬を処方しても効きはよくありません。



人混みに全くいかないとか、仕事を全部休め、とかは一般社会人では無理ですが、おやつでもいいからエネルギーを体に入れる、回復するまでは今日しないでいい仕事は休んで睡眠時間を増やす、たばこをやめる、お風呂はやめてシャワーで済ませる・・・など、「できること」だけでもチャレンジしてください、と説明しています。



僕は漢方は知らないので使えないのですが(知ったかぶり処方も嫌なので)、高校の英語の先生がいつも葛根湯を主張していたことだけは覚えています。



生きているうちで、病気や怪我をしないことは無理なので、だからこそ早めの対処が重要になりますね。

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