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知りたい!健康食品(3)安全性 関心低い消費者

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「副作用ない」と油断

製造工程が管理されている工場で作られたことを示す「GMPマーク」(東京都内の「日本健康・栄養食品協会」で)

 「やせる目的で中国から個人輸入した健康食品を食べた女性に動悸(どうき)や肝機能障害などの症状が表れた」「強壮目的でカプセルを飲んだ男性が低血糖で入院した」――。

 厚生労働省のホームページには、海外のサプリメントなどで健康被害を起こした事例が掲載されている。健康食品は、効き目や有効性ばかりが注目されがちだが、食べて体調を崩す場合もある。

 国民生活センターがまとめた2011年度の「危害情報」1万1493件のうち、健康食品関連は533件。「危害」は体に影響が表れた事例のこと。商品別では4番目に多い。

 しかし、消費者の安全性に対する関心は高くはない。内閣府の消費者委員会が今年1万人に実施したアンケートでは、商品購入時に重視する情報で最も多いのは「効き目・有効性」の48%。「安全性」は28%だ。

 NPO法人「食品保健科学情報交流協議会」(東京)理事長の関沢純さんは、「健康食品の被害には、消費者側と商品側、それぞれの問題がある」と話す。

 例えば、国が安全性を確認した特定保健用食品でも、一度にたくさん食べるとおなかがゆるくなるものがある。「摂取上の注意」の表示を読む人は少ない。関沢さんは「食品だから薬のように副作用がなく安全と消費者も油断している点がある」と話す。

 健康被害が目立つのは、健康食品として売られているが、医薬品の強力な成分を含んだもの。海外製が多い。厚労省は昨年度、海外の会社がインターネットで販売した健康食品69製品を調べた。58製品から医薬品成分が検出された。

 普通に料理して食べれば問題がない食品でも、濃縮加工で被害を起こす場合もある。03年に「アマメシバ」という植物の粉末食品を食べた3人が閉塞性細気管支炎を起こしたことがわかった。乾燥粉末にしたことで健康被害が起きたとみられ、厚労省はアマメシバの錠剤や粉末などを販売禁止とする措置を取った。

 関沢さんは「サプリメントなど、普通の食品の形でない健康食品が登場し、特定の成分を取りすぎる危険も増したのでは」と指摘する。

 カプセルや錠剤型の食品が販売できるようになったのは01年から。以前は「薬と誤認される」と認められなかった。形の規制緩和後に、厚労省が安全性確保の仕組みとして作ったのが「GMP(適正製造規範)」ガイドラインだ。

 サプリメントや錠剤は、様々な成分を濃縮・混合して作るため、不純物が混ざると多数の商品に汚染が広がり、品質がばらつきやすい。GMPは、原材料から製品までの製造工程を管理して、表示された量が均一に入っているか、他の商品と混じらないか、衛生的に作られているかなど、品質を保つ仕組みだ。

 一般社団法人「日本健康食品規格協会」と公益財団法人「日本健康・栄養食品協会」の二つの業界団体がそれぞれ認証を行い、合格した工場や製品には「GMP」と書かれたマークを付けられる。しかし、現在マークが付いている製品数は約140品目で、消費者の認知度もまだ低い。

 健康食品がどう作られているかに関心を持つことも、自分を守ることにつながる。

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