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はつらつ健康指南

エクササイズ・健康・ダイエット

知りたい!健康食品(1)期待誘う あいまい表示

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 スーパー、コンビニ店、ネット通販などで数多くの「健康食品」が販売されるようになった。「美しさをサポート」「活動的な毎日のために」といった表示は、美容や健康によさそうだが、あいまいで、どんな商品か、よくわからないことが多い。健康食品とは何か。現状や課題を探る。

「美しさをサポート」「○○が気になる方へ」

 東京都内の会社員女性(44)は毎朝「スムーズな毎日のために」と書かれた乳酸菌入りのサプリメントを飲む。肌が疲れたと感じる時には「潤い」「美活」ドリンクも。「不規則な生活を帳消しにしてくれる気がするんです」

 健康食品が暮らしの中に広がっている。ドリンクや錠剤など形は様々だ。今年は、特定保健用食品(トクホ)のコーラ、キリンビバレッジ「メッツコーラ」とサントリー食品インターナショナル「ペプシスペシャル」が発売されて話題になった。内閣府の消費者委員会が今年行ったネットアンケート(20歳代以上の3万人が回答)では、健康食品を「ほぼ毎日/たまに利用する」人は約6割に上る。

 実は、健康食品に法律上の定義はない。「体によい」とされる食品の総称だ。国の制度として「トクホ」や「栄養機能食品」があるが、これ以外は「いわゆる健康食品」と呼ばれ、普通の食べ物と同じ扱いになる=図参照=。

 健康食品に詳しい日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会(東京)の戸部依子さんは「健康食品は消費者にとって食品と薬の間のあいまいな存在。あいまいさが効果を暗示する表示を生み、『効きそう』と消費者の期待を誘う」と話す。

 消費者委員会のアンケートでは、健康食品を利用する目的で、最も多かったのが「体調の維持・病気の予防」で50%。「病状の改善」とした人も11%いた。

 健康食品に「○○が気になる方へ」などの暗示的な表現や「コラーゲン」など含有成分を書くだけの表示が目立つのは、体の構造や機能に影響を与えると断定的に表示すると、薬事法などに抵触するためだ。

 ただ、その線引きはわかりにくい。「栄養補給」という言葉を特定の体の部位や効果などと一緒に使うと問題になる可能性があるが、「働き盛りの方の栄養補給に」は認められる。「スッキリ」といった言葉は効果効能を直接うたってはいないが、消費者は痩身(そうしん)効果を期待する。

 トクホ商品も扱う医薬品メーカーの担当者は「売り場を決める流通業者や、消費者を引きつける表現が必要。法律とのギリギリのせめぎ合いの結果生まれた知恵の結晶」と漏らす。

 トクホには、例外的に効果に関する表示が認められるが行き過ぎもある。今年3月、トクホ飲料の広告に対し、消費者委員会が「使用すれば、バランスの取れた食生活を考慮しなくてもよいと示唆される表現」と指摘した。広告は今秋、「食事はバランスよく」と注意を促すものになった。公益財団法人「日本健康・栄養食品協会」(東京)は、来年度、トクホの広告審査を始める検討をしている。

 戸部さんは「メーカーは誤解を招かない努力をすべきだ。消費者も特定の食品で健康になるという考えを改めて」と話す。

健康食品
 健康に役立つとされ、製造販売、利用される食品。健康食品のうち、国が制度化しているのは、「保健機能食品」で、栄養機能食品と特定保健用食品(トクホ)の2種類がある。
 栄養機能食品は、ビタミンやミネラルなど17種類の栄養素のうち、1種類以上を含む食品。国が定める規格基準に適合すれば、届け出は必要ない。栄養成分の機能を表示できる。トクホは、整腸や脂肪吸収の抑制など、特定の保健機能を維持するための成分を含んでいる食品。保健効果の表示ができる。国の許可が必要。
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