文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

いのちに優しく いまづ医師漢方ブログ

yomiDr.記事アーカイブ

西洋医学で治せないなら「不治の病」か

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 現代医学は日々、進歩しています。血液一滴でいろいろなことがわかったり、PET検査によってこれまで見つからなかった早期がんが発見できる時代です。

 しかし、大学病院やがん専門病院へ受診しても、「検査の結果、原因はわかりませんでした」「もう、治療法はありません」と言われる場合があります。確かに現代西洋医学で、診断できない病(やまい)や治らない病気は沢山あります。検査方法が確立されていないばかりか、治療法もない病気も少なくありません。例えば、急性虫垂炎など、未だに原因はわかっていません。 

 いまよりもわからないことが沢山あった時代に、とんでもないことをやってのけた人物がいます。それは、前回も紹介した華岡青洲(はなおかせいしゅう)です。

 華岡青洲は、自らの家族を実験台にして麻酔薬「通仙散」の配合を確立し、1804年に世界で初めて全身麻酔下による乳がん摘出の外科手術を成功させた外科医です。当時の最先端医療であるオランダ外科学と日本の伝統医学である漢方医学を融合させたといえます。

 約200年後、現代のがん医療の臨床現場では、外科医が積極的に漢方医学を活用しています。外科医は、患者を救うために、自らのメスで、患者さんを傷つけなければならない宿命を背負っています。この宿命が、少しでも患者のためになるものは診療に活用しようとする原動力になっています。

 華岡青洲もきっと同じ宿命を感じ、麻酔薬の開発に取り組んだのでしょう。西洋医学だけでは解決できなかった病気から患者さんを救う方法を見つけ出そうと、現代の「華岡青洲」たちも努力を重ねています。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

いまづ医師の漢方ブログ_顔120

今津嘉宏(いまづ よしひろ)

芝大門いまづクリニック(東京都港区)院長

藤田保健衛生大学医学部卒業後に慶應義塾大学医学部外科学教室に入局。国立霞ヶ浦病院外科、東京都済生会中央病院外科、慶應義塾大学医学部漢方医学センター等を経て現職。

日本がん治療認定機構認定医・暫定教育医、日本外科学会専門医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

いのちに優しく いまづ医師漢方ブログの一覧を見る

2件 のコメント

見えざる病変 レントゲン・アーベント

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

今日は放射線科関西地方会(レントゲン・アーベント)に行ってきましたが、孤発性腹腔動脈乖離を単純CTで見つけた例という発表がありました。 専門でな...

今日は放射線科関西地方会(レントゲン・アーベント)に行ってきましたが、孤発性腹腔動脈乖離を単純CTで見つけた例という発表がありました。



専門でないと分かりにくいかもしれませんが、血管の病変を造影剤なしで見つけるのは困難です。

また、機械が進歩する前は造影剤を使ってさえ小さい病変見えないこともありました。

それが、機械の進歩とそれを使いこなす人間の進歩によって見えるようになったということです。



ちなみに、発見の契機は、その血管の先にある供血臓器の機能不全です。

血液がうまく届かないものですから、下痢になったり、感染(胃腸炎)をおこしたり・・・



小さな病変ですから、あると思ってみないと医者の目をすりぬけてしまうんですね。

もしかしたら、僕の目をすりぬけたものもあるかもしれません。



機械が進歩しても、人間がついていけなければしゃあないんやなあ・・・と、考えさせられてしまいました。

つづきを読む

違反報告

心の病に立ち向かう和・漢方医は

トド

メンタルクリニックが繁盛している今日、長い間処方薬漬けになり、しかも改善せずに苦しんでいる患者と家族がいます。和漢方の分野では、鬱・統合失調・双...

メンタルクリニックが繁盛している今日、長い間処方薬漬けになり、しかも改善せずに苦しんでいる患者と家族がいます。
和漢方の分野では、鬱・統合失調・双極性障害などに対し、治療アプローチの仕方は変わってきているのでしょうか?

つづきを読む

違反報告

すべてのコメントを読む

最新記事