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不妊のこころ

からだコラム

[不妊のこころ]ただ 彼女の話を聞く

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 妊娠を望む女性にとって、生理が来てしまうことは、妊娠できなかった事実を突きつけられる、期待から絶望の底に突き落とされる体験です。そんな時、隣をふと見回して、テレビを見ながら笑っている夫がいると、「この人には私のつらさなんて絶対にわからないんだわ」と余計に悲しくなります。

 「どうして彼は平気でいられるんだろう?」「一緒に悲しんでほしい。せめて、私の悲しみを理解して、そばにいてほしい」と思うでしょう。

 確かに、妊娠がかなわなかったことは2人にとって大切な出来事ですが、反応は、個人でも男女でも異なります。一般的に女性の方が、不妊のつらさを感じやすいため、男性に対して同じように悲しみを感じろといわれても、最初から無理な相談なのかもしれません。

 もっとも、彼は彼なりに悲しみを感じているけれど、それを表に出さないだけかもしれません。自分だけは平静を保っていないと妻を支えられないと考えて、何もなかったようにふるまう男性もいらっしゃいます。

 男性としては、どうして彼女がそれほど悲しむのか理解できない、ということもあるでしょう。でも、自分が感じているよりも、彼女はずっとつらくて悲しい気持ちなのだ、と想像する必要があります。

 そして、慰めや励ましや元気づけることよりも、アドバイスを与えるよりも、ただそばにいて、彼女の話をゆっくり聞いてあげてください。実は、それが一番してほしいことなのですから。(平山史朗・東京HARTクリニック生殖心理カウンセラー=東京・南青山)

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