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すてきライフ

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初舞台の後 母が見せた涙

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 映画「ツナグ」は、死んだ人と一度だけ再会させてくれる力を持った使者を巡る物語です。

 私は、結婚直前に恋人の前から失踪した女性の役。実は、事故で死んでしまっていたのです。悲しいけれど、死んだ自分に出来るのは、彼の背中を押すことだけ。再会の場面は、彼が前に進めるよう、明るく演じました。大切な人との絆に気付かされる作品です。私は2年前から一人暮らしですが、映画を見てすごく両親に会いたくなりました。

 両親ともまじめ。今はありがたく思いますが、小学生のころから行儀や姿勢、あいさつの仕方など口うるさかったです。

 スカウトされて16歳でデビューする前、3人で相談しました。両親に「わからないまま断るより、ちょっとだけやってみたら」と言われ、決心しました。1年後、仕事の難しさと楽しさを感じている私に、2人とも「頑張りなさい」と言ってくれた。

 でも、心配していたようです。この夏、初めて舞台に出演しました。不安で、母に電話で相談していました。初日が終わって、楽屋を訪れた母が「頑張ったね」って泣いたんです。私の前で泣いたのは初めてだと思います。本当にいつも支えてくれていると実感しました。

 離れることで、一緒にいることのありがたさがわかります。この前、実家で母とギョーザを作りました。何気ない日常も、当たり前ではなく、すごく特別なことだと感じています。(聞き手・小山孝、写真・鷹見安浩)

桐谷美玲(きりたに・みれい)さん 女優。1989年生まれ。日本テレビ系「NEWS ZERO」にキャスター(火曜日)として出演中。「ツナグ」は10月6日公開。

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