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海原純子のハート通信

yomiDr.記事アーカイブ

「RICE処置」ご存じですね

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 ロンドンオリンピック。中継を見て自分も運動してみよう、と思った方も多いのではないだろうか。私は大学で教えているが、スポーツ活動をしている学生のほぼ全員が知っている一方で、スポーツ部に所属していない学生がほとんど知らない処置がある。スポーツで打撲したり、ぶつかったり、筋肉を痛めたりした時の応急処置法で「RICE処置」というものだが、ご存じでしょうか。

 R(Rest=安静)、I(Icing=冷やす)、C(Compression=圧迫)、E(Elevation=上に上げる)の略ですが、この処置をすばやくすることで、のちの内出血を軽くすることができます。

 まず患部を安静にする。次に冷却ですが、これが結構、難しいです。ビニール袋に氷を詰めただけで袋の入り口を止めると、氷がゴツゴツして患部にぴったり触れなくなるので、氷を入れてちょっと水を加えておくといいと良いと言われています。もちろん、クラッシュアイスがあればベスト。氷にちょっと水をかけた状態が0度で、この温度が最適です。保冷剤ですと0度以下になり、凍傷になることもあるので要注意。

 スポーツトレーナーの友人に聞くと、この処置冷却をきちんとする人は少なくて大体ちょっと冷やしてやめてしまうことが多いと言っていました。20分ほど冷やし、痛みが感じなくなったところでやめる。そして再び痛みが出てきたら冷やす。という処置を、その日1日くらいはしっかり繰り返すと、あとの回復が良いと言われます。内出血や炎症の防止、細胞破壊が広がるのを防ぐ大切な処置です。

 圧迫は出血を止める。患部を上に上げることは出血量を減らすという目的のために行われます。

 まずは打撲したら安静、冷やす、を基本にし、患部を圧迫しつつ病院へ行く、ということを知っておいて下さい。

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海原純子ブログ_顔87

海原 純子(うみはら じゅんこ)

1976年東京慈恵会医科大学卒業。日本医科大学特任教授。医学博士。2008-2010年、ハーバード大学及びDana-Farber研究所・客員研究員。現在はハーバード大学ヘルスコミュニケーション研究室と連携をとりながら研究活動を行っている。

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7件 のコメント

ベストよりベターな医療

寺田次郎 元関西医大放射線科

仰られる通り、人やモノが揃わないことは多々あります。だからこそ、原理を知ることが大事です。そのためには多少の専門用語も必要です。もし貴方が、全医...

仰られる通り、人やモノが揃わないことは多々あります。
だからこそ、原理を知ることが大事です。
そのためには多少の専門用語も必要です。

もし貴方が、全医療の研修医になるのであれば、膨大な時間が必要になります。

しかし、緊急医療の初期治療のそこそこのスペシャリストになる時間であればしれています。
(幾つかの原理や用語を検索するだけで、すこぶるレベルアップします)

なので、貴方のようなやる気のある人には頑張っていただきたい次第です。

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水筒の冷水と紙、メモと筆記用具

行楽の秋ですね

ティッシュやペーパータオルを冷水で濡らして患部に貼り付けていく。層を作って広範囲に全周にそって貼りながら軽く押さえる。層をなしていくと簡単な固定...

ティッシュやペーパータオルを冷水で濡らして患部に貼り付けていく。
層を作って広範囲に全周にそって貼りながら軽く押さえる。
層をなしていくと簡単な固定にもなります。
包帯いらずともとらえられます。

冷水と紙。保水力があるから移動してもそのまま気化熱で冷却はすすむ事でしょう。
急いで病院等に搬送する時便利です。
処置したら、メモ書きに、日時と誰が処置したかを書いておくともっといいとは思います。
メモと筆記用具もエイドキットにどうぞ。

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丁寧な御説明ありがとうございました

ぷかぷか

先生方のコメントのわからない言葉を、ネットで検索し、どうにか自分なりに把握できました ありがとうございました いろんな、研修で指導受けたとはいえ...

先生方のコメントのわからない言葉を、ネットで検索し、どうにか自分なりに把握できました

ありがとうございました



いろんな、研修で指導受けたとはいえ、やはり、立ち会っていたスタッフがうかつにやってしまったことで、かえってダメージを与えてしまうことが恐怖でした(アイシングをどの程度に・・等)



現在では、携帯が繋がらないところは希ですが、そういったイベント等をスタッフの一員としてやっていた頃は、携帯は繋がらない、救急車は出払っている、地区のお医者様はいない・・・との無々づくしで・・・(焦)

又、アイシングは湿布薬のみと思ってました



山での事故は、自分たちのタオルを川で濡らし、患部にあてて、スタッフの車で病院に向かいました



氷が無い場面も、何回かありました

寺田先生のように、バケツで・・・も参考になりました

ありがとうございました

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