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楽ラク介護術

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(10)退院前 自宅トイレを再点検

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 入院を機に、体力が落ちたり障がいが残ってしまったりした時には、退院に向けて自宅の環境を整える必要があります。まずは、一日のうちに何度もしなくてはいけない食事と排せつについて考えてみてください。

 安全に快適に、そして、特に排せつの場所はプライバシーを守る環境が作れるでしょうか。布団からの立ち上がりができない時は、ベッドを使うほうがいいかもしれません。

 また、廊下やトイレの中に手すりをつけたり、歩けない場合は車いすの準備が必要かもしれません。トイレで車いすから便座に移るのが難しければ、ベッドの横にポータブルトイレを置いたり、オムツをつける必要があるでしょう。尿意や便意があったり、座れば排せつできるという場合には、できるだけオムツではなく、座って排せつできる環境を作りたいものです。

 このように、ベッドやポータブルトイレ、手すりなどが必要と思われるときは、ぜひ介護保険サービスを利用してください。ベッドやマットレスは身体の状態の変化によって、必要な機能が変わるため、購入よりもレンタルをお勧めします。排せつで使用するものは、レンタルではなく購入となるものが多いのですが、介護保険で購入費用の大半を負担してくれるケア用品もたくさんあります。

 介護保険サービスを利用するためには、住んでいる市区町村への申請が必要で、訪問調査を受けなければなりません。退院の直前ではなく、退院できるというメドがついたら、病院のソーシャルワーカーや自宅近くの地域包括支援センター、居宅介護支援事業所(ケアマネジャーの事業所)などに相談し、要介護認定の申請をしてください。(竹森志穂、「訪問看護ステーションしろかね」所長)

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