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加工食品の表示 一元化へ議論

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 消費者庁が食品表示の見直しと新たなルール作りを進めている。現状は、日本農林規格(JAS)法など3法に基づく表示が混在し、法律により定義が異なる用語もある。表示について一元化した新法を制定し、より分かりやすい新たな表示形式を目指す。(上原三和)

消費者庁「分かりにくい」受け

 同庁は昨年9月、一元化に向けた検討会を設置。6月をめどに意見をとりまとめる予定だ。

 食品表示については主に、JAS法、食品衛生法、健康増進法の3法に基づき内容などが定められている=図参照=。一元化で対象として議論されている食品は、菓子類や冷凍食品、総菜、缶詰など、小分けに容器包装された市販の加工食品。複数の原材料や添加物が含まれ、いくつもの工程を経るため、表示に盛り込む情報が複雑になる可能性がある商品だ。

 表示が「分かりにくい」とされる理由は、3法に重複する表示項目が存在したり、定義が統一されていなかったりする点にある。

 例えば製造者名などは、JAS法と食品衛生法の両方で表示が義務づけられている。

 だが、「製造者」の定義は法律によって変わる。A社の工場で製造したスナック菓子をB社で小分けして包装した場合の「製造者」はJAS法ではA社、食品衛生法ではB社となる。同じ商品なのに、「製造者」として表示する場合、二つの事業者が考えられることになる。

 また、中国から輸入したウナギのかば焼きを小分け包装した場合、この事業者はJAS法では「輸入者」となり、食品衛生法では「製造者」になるといった分かりにくさがある。

 JAS法は食品の品質を確認するための表示、食品衛生法は食品の安全性を確認するための表示を目的としており、「製造」をどの段階の作業ととらえるかなどに違いが出る。同庁によると、「JAS法を基本に表示するのが通例だが、最終的には事業者の判断」という。

 パッケージにはほかにも、JAS法に基づく原材料や原産地、食品衛生法に基づく添加物などが表示されている。さらに、健康増進法に基づき、熱量(エネルギー)やたんぱく質、脂質などの含有量も任意で表示される。情報の多さが表示を見にくくしているという指摘も長年寄せられていた。検討会では、表示項目や方法の整理を進めている。

 また、「外食や量り売りなど義務がなかった販売形態での表示の必要性」「原産地表示の拡大」「栄養成分表示の義務化」などに関する議論も続いている。

 食品製造業者の業界団体である食品産業センター専務理事の花沢達夫さんは「事業者は商品への責任と、情報を開示する姿勢を持っている。むやみに義務を拡大するのではなく、消費者の望む情報を過不足なく伝える制度にすべきだ」と訴える。

 また、日本生活協同組合連合会安全政策推進室長の鬼武一夫さんは「消費者の知る権利に応えるのは大切。同時に、消費者が商品購入の際にどの表示を優先して見ているのか把握した上で、実態に即した制度に」と注文をつける。

 同庁は検討会の議論などをもとに、来年の通常国会に法案を提出する方針。

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